「ポジティブ」と言うと、どんなイメージを思い浮かべますか?
「ポジティブ」は、もはや日本語にもなっていますが「ポジティブな人」や「ポジティブに考える」といった使い方をしますよね。
「前向きな」という意味で使われることが多い日本語の「ポジティブ」。
もちろん英語の “positive” にも、それに似た意味がありますが、会話の中では違う意味で使われることも多いんです。
「ポジティブに考える」を英語で言うと?
日本語で「ポジティブに考える」と言いますが、英語でも “positive thinking” や “positive attitude” のような表現をします。
これはオックスフォード新英英辞典によると、
constructive, optimistic, or confident
となっています。「建設的な、楽観的な、自信に満ちた」という意味ですね。
日本語の「ポジティブ」は “optimistic” の意味が強いようにも感じますが、英語の “positive” はそれだけではありません。”constructive” や “confident” というニュアンスも含まれています。
と、ここまでは日本語の「ポジティブ」から想像できる範囲内だと思いますが、会話の中に出てくる “positive” は、使い方がまたちょっと違うんです。
“I’m positive.” の意味とは?
例えば、会話の中で使われる “positive” とは、こんな感じです↓
Aさん:Are you sure you locked the door?
Bさん:I’m positive. I double-checked.
AさんがBさんに、ドアにちゃんとカギをかけたかどうか質問している場面です。
Bさんの答えに “positive” が使われていますが、ここで「私は前向きです」という訳はおかしいですよね。
“positive” には、実はこんな意味もあるんです。
completely sure that something is correct or true
会話では、相手が言ったことを「確かですか?」と聞き返すのに “Are you sure?” というフレーズがよく使われますが、”positive” もこの “sure” とよく似た使い方をします。
“I’m sure” は気軽にいろんな場面で使われるフレーズですが、
- I’m positive
- Positive.
はかなり確信が強いときや、疑いの余地がない場合に使われることが多いです。
なので、上の会話でAさんに「ちゃんとドアにカギをかけた?」と尋ねられたBさんの答えは「間違いないよ。ダブルチェックしたよ」と、強い確信を持って答えているんですね。
あまり嬉しくない “positive” も
さらに、英語の “positive” には「(検査結果などが)陽性の」という意味もあります。
オックスフォード現代英英辞典には、こんな例文が載っています。
The athlete tested positive for steroids
検査の結果、ステロイドの「陽性反応が出た」ということですね。コロナも同じで、検査をしてコロナであることが判明した場合には、
- I tested positive for Covid-19.
と言いますよ。
“positive” には良いイメージがあるせいか、こういった血液検査などで “positive” と出ると、一瞬良いのか悪いのか分からなくなってしまうのですが、これは「陽性の」なので、あまり良くない場合が多いですね。
逆に、検査結果が “negative” だとショックを受けてしまいそうですが、「陰性の」なので心配することはないんです。
意外といろんな意味がある “positive”
その他にも、電池(バッテリー)の「プラス極」も “positive” を使って、”positive terminal” と表現したりします。
そう言えば、日本語では「ポジティブ思考」のことを「プラス思考」とも言うので、「ポジティブ」が「プラス(極)」というのは何となく理解できるような気がしませんか?
今回は色々と紹介しましたが、”I’m positive” や “Positive.” という表現は会話によく出てきます。
“I’m sure” よりも、もっと「確信している」「間違いない」と言いたいときに “sure” を “positive” に変えるだけなので、ぜひ使ってみてくださいね!
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