急に涼しくなリましたね。先日ふと室内の湿度計を見てみると、久しぶりに40%をきっていました。
夏の暑い間はいつも50〜60%ぐらいだったので「ついに加湿器の出番が来たな」と思いました。
そこで今回は「加湿器」のお話です。冬場は乾燥対策で「加湿器」が欠かせない方も多いかと思いますが、そんな「加湿器」って英語で言えますか?
「加湿器」って英語で何て言う?
「加湿器」は英語で、
humidifier
と言います。なんだか聞きなれない言葉かもしれませんが、”humidifier” は分解すると、
humid + -ify + -er
となります。”humidify” という単語は知らなくても、最初の “humid” の部分はご存じの方も多いのではないでしょうか。「湿度が高い」「湿気の多い」という意味の形容詞ですよね。
この “humid” に「-ify(〜という状態にする)」がくっついて「humidify」という動詞が出来上がります。これは「(空気・部屋・空間など)を加湿する」という意味になります。
この “humidify” に「-er(〜するもの)」がくっついたのが「humidifier」で「加湿するもの→加湿器」という意味になるんですね。一見ややこしそうな単語ですが、分解してみると納得です。
ちなみに、発音は /hjuːˈmɪd.ɪ.faɪ.ər/ なので、ミにアクセントを置いて「ヒューミディファイア」みたいな感じになりますよ。
「除湿機」は英語で何て言う?
次は逆に「除湿機」です。皆さんは「除湿機」を持っていますか?
日本では梅雨の時期や夏に部屋を除湿するのにエアコンを使う方が多いと思うのですが、ニュージーランドは冬に湿度が高くなるので「除湿機」が必須でした。本当に洒落にならないくらい冬はジメジメで油断するとすぐに壁がカビます(泣)
そんな「除湿機」は英語で、
dehumidifier
と言います。これも分解してみると、
de- + humid + ify + -er
です。あたまに “de-” がくっつくことで反対の意味を表したり「〜を除去する」なんかを表します。なので、”dehumidify” で「湿気を取り除く→除湿する」を表すんですね。
ちなみに、こちらの発音も確認しておくと /ˌdiːhjuːˈmɪdɪfaɪər/ です。出だしは「デ」ではなく「ディ」ですよ。
「○○器」と「○○機」の英語表現いろいろ
今回は「加湿器」と「除湿機」のお話でしたが、これ、漢字をよく見てみると不思議ですよね。
加湿器と除湿機です。
「器」と「機」の違いが気になったので調べてみると、教科書でおなじみ光村図書出版さんのウェブサイトにこんな記載がありました↓
「器」は比較的単純な原理で変化を起こすもの、「機」は細かい細工を施して動くようにしたものと、意味の上から区別することができます。どちらの漢字を使うかは、こうした意味の違いからくるものと考えてください。
光村図書出版 教科書の言葉 Q&Aより
漢字のテストで狙われそうなところですよね…。
こんなふうに日本語では「○○器」と「○○機」を使い分けますが、それらを英語にするとどうなるのか考えてみました。英語でも「○○器」と「○○機」で使う表現は変わるのでしょうか?
まずはぱっと思い浮かんだ「○○機」を挙げてみると、
- 洗濯機:washing machine もしくは washer
- 乾燥機:dryer
- 掃除機:vacuum cleaner
- 食器洗い機・食器洗浄機:dishwasher
- 空気清浄機:air purifier
- 自動販売機:vending machine
- 券売機:ticket machine
- ATM(現金自動預け払い機):ATM(Automated Teller Machine)
次は「○○器」です。
- 炊飯器:rice cooker
- 充電器:charger
- 変圧器:converter
- 消火器:fire extinguisher
- 皮剥き器:peeler
- 蒸し器:steamer
こう見てみると「○○器」のほうは “-er” で表すことが多いような気もしますが、「○○機」にも “-er” は使われるので、一概にどちらと言うことはできなさそうですね。