「Aコース」「Bコース」 は和製英語?”course” の意味とは?

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レストランで、メニューに「Aコース」「Bコース」「Cコース」のようなコース料理があるのを見かけたことはありませんか?

Aコースは軽めで、Bコースはそれよりも少しだけボリュームがある内容。Cコースはさらに品数が多い満腹コース、といった感じで、注文する時は「私はBコースで」のように言いますよね。

あるいは、店員さんが「こちらコースメニューになります」みたいに言うこともあります。

でも、この「コース」という言葉、海外のレストランではちょっと注意が必要なんです。

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「コース(course)」の意味とは?

「コース」を英語で書くと “course” です。もちろん立派な英単語です。

でも英語で「A course」「B course」「C course」のような使い方はしないんです。

その理由は、”course” とはコース料理で順番に出てくるそれぞれのお料理を指すからです。コース料理の1品目が “first course”、2品目が “second course”、メインの品が “main course” という感じです。

なので「Aコース」のような、全体を指して「コース」という使い方は、英語ではしないんですね。

“course” の使い方

もう少し “course” について見てみましょう。

英語では「Aコース」などと言わない代わりに “a three-course meal” のような言い方をします。これは、”course” の意味をちゃんと理解していれば「あ、3品出てくるんだな」と分かりますよね。

日本語の「コース」のイメージのままだと、”three-course” を「3種類のコース料理」と勘違いしてしまいそうになるので注意です!

また、”three courses” とも呼んだり、”a three-course dinner” や “a three-course lunch” のように言うこともあり、

  • I had a three-course lunch.

は日本語で言うところの「3品のコースランチを食べた」という意味になります。

©日刊英語ライフ

「コース料理」は英語で何て言う?

それでは、海外のレストランでコース料理が食べたい時には、お店の人に何と言えばいいのでしょうか?

“Do you have a course?” では通じませんよね。こんな場合には、

  • Do you have a set menu?

と聞くといいと思います。日本語で「セット」と言うと、ファストフードのハンバーガーにポテト+ドリンクのような「何かがくっついてくる」イメージですが、英語の “set menu” はちょっと違います。

a complete meal in a restaurant or café for a stated price with a limited number of options to choose from for each course; it is usually cheaper than ordering dishes individually from the à la carte menu

Collins Dictionary

前菜やメイン、デザートなどそれぞれの “course” にいくつかある選択肢の中から選ぶ、というのが “set menu” です。

“à la carte menu” から個別に注文するより安い、と書いてありますが、日本語では「アラカルト」と言いますよね。一品ずつ値段が載っている一般的なメニューが “à la carte menu” です。発音は /ˌɑː lə ˈkɑːrt/ で「ア ラ カート」みたいな感じですね。

また、ニュージーランドの高級レストラン(fine dining)では “degustation menu” という表現がとてもよく使われています。

  • We have a 8-course degustation menu.
    当店では8品から成るコース料理があります

これは1つ1つの “course” のボリュームがとても少ない代わりに8品や10品から成る「コース料理」で、少しずつ色んな種類の “course” が食べられる、といった感じです。

“tasting menu” と呼ばれることもあって、それぞれのお皿にシェフの技術とセンス・こだわりが光る、高級レストランのコース料理にとてもよく使われる表現です。

「コース」と “course”

英語の “course” のイメージは掴めましたか?

おさらいすると、日本語では全体を指して「コース」と言うのに対して、英語の “course” はコース料理の1品1品を指す、というイメージです。

海外のレストランに行った時に戸惑わないように、頭の片隅で覚えておいてくださいね!

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