以前、動物の「子ども」の呼び方、知ってますか?というコラムをお届けしました。
動物の子どもに “child” は使わずに、それぞれ特有の呼び方がありますよというお話だったのですが、今回は動物の鳴き声に関するお話です。
日本語では犬が「ワンワン」と鳴き、ブタが「ブーブー」と鳴くのは誰もが知っていますが、英語になると鳴き声の表現も変わってくるんです。
また、言えそうで意外と言えない「○○ってなんて鳴くの?」の英語表現も紹介します。
きっかけは子どもの歌
以前、娘のプレイグループの歌の時間に『Old MacDonald Had a Farm』という歌が出てきました ↓
日本では『一郎さんの牧場で イーアイ イーアイ オー♪』の歌詞でおなじみの歌ですね。日本語バージョンにも動物の鳴き声が出てきますが、英語バージョンにも動物の鳴き声がたくさん出てくるんです。
普段の生活では動物の鳴き声を意識したこともなく、犬の “bow-wow” やネコの “miaow(アメリカ英語ではmeow)” ぐらいしか知らなかった私は、もちろん全く歌えず、歌詞を見て度肝を抜かれました。
馬は英語でなんて鳴くのか知っていますか?
“neigh” です。ネイ、なんて鳴いてないですよね…。
動物の鳴き声を表す英語いろいろ
ここで少しだけ、動物の鳴き声は英語ではどんなふうに表現するのか見てみましょう。
まずは、おなじみの動物から。
- 犬:bow-wow、arf arf、woof woof、ruff ruff
- ネコ:miaow (アメリカ英語 meow)
- ニワトリ(おんどり):cock-a-doodle-doo
次に「あ、そんなふうに聞こえるかも」という鳴き声はこちら。
- 牛:moo
- ヒツジ:baa
- アヒル:quack
- ハト:coo
- 鳥:chirp
- フクロウ:hoo hoo
そして「どうしたらそんなふうに聞こえるの?」というものもあります。
- 馬:neigh
- ブタ:oink
- ネズミ:squeak
- カエル:croak, ribbit
- サル:screech
また、ゾウ(象)がパオーンと鳴く様子は “trumpet” で表します。
- The elephant trumpeted loudly.
ゾウが大きな声でパオーンと鳴いた
他にもたくさんありますが、面白いのはカラス。カラスは英語でも “caw(カー)” なんです。
動物が「鳴く」は英語で?
では次に、動物が「鳴く」を英語で言うとどうなるのでしょうか?
実は「鳴く」にピッタリあてはまる1つの動詞はないんです。なので、動物によって動詞を使い分ける必要があります。例えば、”A dog is barking” や “A lion is roaring” のような感じです。
他には「馬ってなんて鳴くの?」のように聞く場合には、
- What (kind of) sound does a horse make?
のように “sound” を使ったり、ちょっと昔に流行った曲にもありましたが、”say” や “go” を使って表現することもあります。
Cat goes meow(ネコがニャーと鳴く)
Bird goes tweet(鳥がチュンチュン鳴く)
Ducks say quack(アヒルがガーガー鳴く)
What does the fox say?(キツネはなんて鳴くの?)
あらためて聴いてみると、なかなか勉強になる歌詞ですね(笑)
他には、動物や鳥などが「大きな声を出す」という意味では、”cry” も使われますよ。
子どもの絵本も勉強になる
今回は子どもの歌の動画を紹介しましたが、私は自分に子どもが生まれるまでは、こんな動画を見ることはありませんでした。
でも、子ども用だからといってあなどってはいけません。動画だけではなく、かなり小さい子向けの絵本にも全く知らない単語がいろいろ出てきたりして、絵本を見ていても「ヘー」という発見がたくさんあります。
例えば、犬の鳴き声も “bow-wow” だけじゃなく、上でも紹介したように “arf/woof/ruff” もあります。さらに「クンクン鳴く」のは “whine” だったり、「キャンキャン鳴く」のは “yelp” だったり、犬にはいろんな鳴き声を表す単語があるんですね。
(ちなみに私の住んでいる街では、自治体が定めた犬の運動場には “woof woof ruff” と書かれた看板があります↓)
絵本を見ていると「英語圏の子どもたちは、こうやって小さいうちからこんな言葉を身につけるんだ」というのが分かってとても面白いです。
そこで最後に、動物の鳴き声に関連した絵本を2つ紹介したいと思います。
Dr.Seuss『Mr. Brown Can Moo! Can You?』
欧米で知らない人はいないドクター・スース。この本には動物の鳴き声だけではなく、雨の音や時計の音などのいろんな「音」が登場します。
ドクタースースの本は子どもたちに必要なボキャブラリーが楽しく覚えられるように工夫を凝らして描かれているだけあって、英語学習者にとって興味深い本がたくさんありますよ。
Jules Feiffer『Bark, George』
子犬のGeorgeは母親(母犬?)から “Bark, George.” と言われても、犬らしく吠えることができず、猫やアヒル、豚のような鳴き方をしてしまいます。
母親がお医者さんへ連れて行くと、その原因が明らかになるのですが、ストーリーが面白い1冊です。
もし本屋さんや図書館で手にとる機会があれば、ぜひ洋書の絵本コーナーもチェックしてみてくださいね!定番の絵本はAmazonでも買えることが多いですよ。