海外に行った時に、こんな経験をしたことはありませんか?
美術館(博物館)の中で写真を撮りたいけど、撮っていいのか分からない…
タバコを吸いたいけど、吸っていい場所かどうか分からない…
日本では当たり前でも、文化や習慣が違う外国ではルールが違うことってよくあります。
分からないことがあったら現地の人に聞くのが一番なのですが、さて、こんな場合にはどんなふうに聞いたらいいのでしょうか?
「〜してもいいですか?」を英語で言うと?
真っ先に思い付く「〜してもいいですか?」は “Can I 〜?” ではないでしょうか。例えば、
- Can I take a photo/photos in the museum?
美術館の中で写真をとってもいいですか? - Can I smoke here?
ここでタバコを吸ってもいいですか?
みたいな感じですね。もちろん、この表現もよく使われます。
でも「美術館で写真を撮ること」や「ここでタバコを吸うこと」のようにルールとして許されているかを確かめる「〜してもいいですか?」には、ちょっと違う言い回しをすることも多いんです。
“allow” を使った「〜してもいいですか?」
“Can I 〜?” の代わりに使われるのが、”be allowed to 〜” というフレーズです。
“allow” は「許す」という意味なので、日本語に訳すと「〜するのを許される」になるのですが、これが「(ルールとして)〜してもいいですか?」と尋ねる時によく使われます。
先ほど出てきた美術館を例に挙げると、
- Am I allowed to take photos in the museum?
美術館の中で写真を撮ってもいいですか? - You’re allowed to take photos in the museum.
写真を撮ることを許されています - You’re not allowed to take photos in here.
ここでは写真撮影は禁止ですよ - Photos are not allowed.
写真撮影禁止
こんなふうに使われる “allow” のポイントは、”be allowed” のように受け身になることです。でも、他にももう一つ使い方のポイントがあるんです。
“Are you allowed 〜?” ってどんな意味?
私が以前働いていたカフェでは、お客さんにこんなふうに聞かれることがよくありました↓
お客さん:Are you allowed to smoke outside?
私(店員):Sure.
ニュージーランドでは法律で建物内が全面禁煙なので、お客さんが「カフェの外席でタバコを吸ってもいい?」と確認してくる時の会話なのですが、ちょっと違和感がありませんか?
タバコを吸いたいのは自分(=お客さん)なのに、店員に “Are you allowed 〜?” と聞いていますよね。”Am I allowed 〜?” の間違いじゃないでしょうか?
実は、このような場合には “Are you allowed 〜?” がとてもよく使われているように思います。
なぜかと言うと、”you” には「あなた」「君」という意味の他にも「(一般に)人は(だれでも)」という意味もあるんです。
“Are you allowed 〜?” の “you” は話している相手を指しているのではなくて、一般的にどうかということを尋ねているにすぎないんですね。なので、タバコを吸いたいのは自分でも “Are you allowed 〜?” と聞くんです。
美術館内で “Can I take photos in here?” と聞いて “No, you’re not allowed.” と返ってきた場合も、あなただけが撮影したらいけないのではなくて「誰であっても」撮影禁止ということです。
海外旅行で結構使える!
最初にも書きましたが、日本を一歩出るとルールが違うことってよくあります。
日本は桜のシーズンにお花見をする人も多いと思いますが、ニュージーランドでも春には桜が咲きます。でも、お花見の宴会はできないんです。
と言うのも、ニュージーランドでは公共の場での飲酒が厳しく規制されているので、それを知らずに公園の桜の下にブルーシートを敷いて飲めや歌えやとどんちゃん騒いでしまうと警察のお世話になってしまいます。
また、喫煙ルールに関しても海外では日本よりも厳しいことが多いと思うので、タバコを吸う際には事前に確認した方がいいかもしれません。
- Smoking is not allowed here.
と言われたら「ここでは喫煙禁止です」という事ですね。
何も知らずにルール違反なことをしてしまわないように、迷った時にはまず “Are you allowed to 〜?” を使って誰かに聞いてみるといいですね!
■周りの人に気を遣って「ここでタバコを吸ってもいいですか?」と聞くような時の相手の意向を尋ねる「〜してもいいですか?」には “Would you mind 〜?” がよく使われます。
■電話がかかってきた時の「かけ直していいかな?」には “let” も役立ちますよ↓
■「〜してもいい?」に対する「どうぞ」と答える時には、こんな表現がよく使われます↓
“allow” こんな使い方も
“allow” は「〜してもいい」を表す場合だけではなく、他の使い方で日常生活の中に登場することもあります。