こんなシチュエーションを想像してみてください。
- 道に迷った時にその辺を歩いている人に道を聞きたい時
- 道を通りたいけど人が塞いでいて通れない時
- 誰かと話をしている人にちょっと用事があるから話しかけたい時
- レストランでウェイトレスを呼びたい時
英語で急に誰かに話しかけるこんな場面で、皆さんはどうしてますか?
何て言ったらいいか意外と悩みませんか?
まず頭に浮かんだ日本語は何ですか?
上に挙げたシチュエーションで言うのは、日本語なら「すみません」だと思います。
では「すみません」を英語にすると?“Excuse me” でしょうか?それとも “Sorry” でしょうか?
日本語の「すみません」は魔法の言葉です。
日本語で「すみません」を使う場面を思い浮かべてみて下さい。
誰かに声をかける時の「ちょっとすみません」や「ごめんなさい」、何かをしてもらって「ありがとうございます」など色んな意味合いで使いますよね。
「〜してすみません」「〜してくれてありがとう」もわざわざ全部言わなくても「すみません」だけで片付いてしまう場合もあります。
でも、英語はハッキリしてます。
- ごめんなさい → (I’m) sorry
- ちょっとすみません → Excuse me
- ありがとう → Thank you
です。分かりやすいですよね。“Excuse me” は日本語では「すみません」と訳されますが、「ちょっとすみません」の方がニュアンス的に理解しやすいのではないかと思います。
実際、冒頭で例に挙げたいくつかのシチュエーションで使われる「すみません」の多くは “Excuse me.” なのですが「すみません文化」に長年どっぷり浸かった日本人にとって、“Excuse me” は結構マスターしづらい言葉なのかもしれません。
“Excuse me” を使ってみよう!
“Excuse me” は人の注意を引きたい時や、人ごみをかき分けて通りたい時、(途中で)退席する時などにも使われます。
なので、道を聞くためや時間を教えてもらいたい時にその辺の人に「あのー、ちょっとすみません」と声をかける時は “Excuse me.” と話しかけるといいですね。
他には、立ち話をしている人が道を塞いでいて通れない…という時も “Excuse me.” と声をかけて通してもらいましょう。このシチュエーションで使う “Excuse me.” が一番多いのではないかと思うぐらい、私はニュージーランドでよく使います。
日本人は誰かが来たらサッと道の端によけたり、他の人の邪魔にならないようにするという習慣が自然と身に付いていますよね。
でも外国の人が同じようにそうしてくれると期待してはいけません。道を塞いで立ち話、人が来ても道を譲ってくれないということはよくある話です。
そんな時は「何で脇によけないの?!」とイライラせずに “Excuse me.” と一声かけてみましょう。そうすると “Oh, sorry!” と言いながら通してくれます。そうしたら “Thank you.” と気持ちよく返して通りましょう。
このシチュエーションを日本語で想像してみて下さい。
道を通りたい人が道を塞いでいる人に「すみません」、塞いでいる人が「すみません」、通してもらった人が「すみません」という会話も成立しちゃうんです。やっぱり魔法の言葉ですよね。
■“Excuse me” の他の使い方はこちらで紹介しています↓
会話に割って入りたい時は “sorry to interrupt”
では、誰かと誰かが会話しているんだけど、どうしてもその人に話しかけないといけない…という時は、どう話しかけますか? “Excuse me” でも出だしとしては悪くないと思いますが、そんな時によく使われるフレーズは↓
(I’m) sorry to interrupt.
です。「お話中、失礼します」といったニュアンスでよく使われる定型文です。“interrupt” は英英辞書で意味を見てみると、
to stop a person from speaking for a short period by something you say or do
Cambridge Dictionary
と定義されています。人が話すのを一瞬遮ったり中断させるというイメージですね。
先日、主人と喋りながら街を歩いていたら、10歳ぐらいの少年が近づいてきて “Sorry to interrupt…,” と言ってきたので何かと思って聞いてみたら、小銭ちょーだいと言われて愕然とした、ということもありました。
“Sorry to interrupt” はそんな小さな子どもでも使うんですね…。
気をつけたい、レストランでの “Excuse me”
日本の居酒屋や飲食店などで店員さんを呼ぶ時は「すみませーん」と大きな声で言うこともありますよね。
これは日本では普通ですが、海外旅行で外食する際は気をつけたほうがいいかもしれません。
超高級レストランでなくても、大声で “Excuse me!” と遠くにいるウェイターやウェイトレスを呼ぶのはマナー違反です。
では、用があるときはどうしたらいいのでしょうか?
目線を送って、気付いてもらえたら軽く手で合図しましょう。近くにウェイトレスがいる場合は “Excuse me” と声をかけたらいいのですが、どうしてもこちらに気付いてもらえなかったら自分から近付いていってみましょう。
日本で当たり前にしていることが実は海外ではマナー違反だったり、日本の常識が他の国では通じなかったりします。英語を学んでいく上で、語学だけではなくて、そういったことも身につけていった方がいいなと思います。
「すみません」を表す “sorry” 以外の表現
日本語で「すみません」と言う場面で、英語では “Thank you.” を使うことも実は結構あるんです。
そんな “Thank you” を使った「すみません」のフレーズは以下のコラムで詳しく紹介しているので、こちらもぜひ合わせてご覧ください!
また、ビジネスで必ずと言っていいほど目にする “My apologies.” もぜひ覚えておきたいですね!