突然ですが、あなたはハッピーですか?
どんな時にハッピーだと感じますか?
日本語では「ハッピー」を「幸せ」というニュアンスでよく使いますよね。
でも今回は、英語ではとてもよく使われる「幸せ」ではない “happy” の意味にまつわるお話です。
“happy” の意味は「幸せ」?
日本でも “happy” という英語は浸透してますよね。
たいていの人は意味も知ってますし、英語で書けると思います。
では、ハッピーを想像して下さいと言われたら何が思い浮かびますか?
私は、ちょっと古いですが、この歌を一番最初に思い浮かべました↓
曲自体もハッピーで大好きなのですが、ビデオの中に出てくる人たちが、さらにハッピー感を盛り上げてくれます。
この曲のタイトルにもなっている “happy” は英語でもとってもよく使われる単語で、特に口語でよく登場します。
何か幸せなことがあったら、もちろん “I’m so happy” です。何かを受賞した人がスピーチの壇上で、
- I’m so happy to be here.
と言うのは常套句のようになっています。「この場にいることができて幸せです」という感激を表していますね。
でも実は “happy” は、そんな「幸せ」という大それた意味だけではないんです。
「うれしい」の “happy”
会話の中では “happy” は「幸せ」というよりも「うれしい」ぐらいの意味でよく使われます。
- I’m so happy for you!
は、直訳すると「私はあなたのために幸せ」とヘンな感じですが、何かを成功した人やいいニュースがあった人に対して「おめでとう!」というニュアンスで使います。
でも、”happy” は「うれしい」だけでもないんです。
それよりもウキウキ度が低い「満足した」という意味で使われることも多いんです。
「満足した」の “happy”
“Are you happy?” はもちろん「あなたは幸せですか?」という意味があります。
でも、カジュアルなレストランなどでウェイトレスに、
- Is everything ok? Are you happy?
と聞かれたときは「満足してますか?」という意味合いになるんです。
また、スポーツ選手などがインタビューを受けて、
- I’m happy with my performance.
と言えば「自分の出来に満足しています」ということで、この「満足した」という意味での “happy” が日常会話でよく登場します。
「満足した」を英語にすると “satisfied” という単語を思い浮かべるかもしれませんが、会話ではそんな難しい単語は使わずに “I’m happy” と言うことがとっても多いんです。
これと同じニュアンスでよく使われる表現に、
- Are you happy with that?
があります。「それでいいですか?問題ないですか?」という意味合いで、会話でかなり頻繁に登場します。
以前、歯の詰め物が取れて歯医者に行って先生と話し合って治療法を決めた時にも "Are you happy with that?" と言われました。こんな感じで使われる happy は「幸せ」からはちょっと遠いカンジですね。
言い方やトーンも大事
"happy" は使われるシチュエーションにもよりますが、声のトーンや言い方次第で誤解されてしまう可能性もあります。
お客さんの苦情に対応した店員さんが、強い物腰で "Are you happy?(これでいいよね?)" と言ってくることがありますが、言い方だけでカンジ悪くなってしまいます。
また、逆の場合も然りです。真顔で、
- I'm happy with that.
と言うと、相手は疑ってもう一度 "Are you sure you are happy?" と聞いてくるかもしれません。
本当に満足しているなら明るいトーンで言いましょう。相手を目の前にした会話では、表情などの言葉以外の要素もとっても大切です。
誰でも知っている簡単な単語をいかに使うか
上でもちらっと触れましたが、ネイティブは実は簡単な単語で会話をしていることがとても多いです。
実際に「満足した」は "satisfied" よりも "happy" を使うことの方が断然多いと思います。
難しい単語を覚えてボキャブラリーを増やすのも大切ですが、すでに知っている基本の単語をいかに上手に使うかも、会話では重要になってきます。
それにはネイティブの会話から学ぶのが一番ですが、映画やDVDの中に出てくる会話から表現を盗むこともできますね!
■"happy" の使い方をもっと知りたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください!↓
■「嬉しい」を表す "happy/glad/pleased" の違いはこちら↓