“near” と “close”、その違いは?

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「近い」を英語で表すとしたら、どんな単語を思い浮かべますか?

“near” や “close” を思い浮かべた人が多いのではないかと思います。では、この2つにはどんな違いがあるのでしょうか?

今回は “near” と “close” の違いとそれぞれの使い方を紹介します!

この記事の目次

“near” と “close” の違いとは?

“near” と “close”。それぞれの「近い」には微妙な差があるんです。それは辞書にもこう書かれています↓

【near】only a short distance from something or someone
【close】very near something or someone, or almost touching them
(ロングマン現代英英辞典)

つまり、”close” のほうが近い度合いは高くて「接近」ぐらいの感覚なんですね。”close” のこの「ピタッと近い」というイメージはかなり大切なので、覚えておいてくださいね。後ほどまた登場します。

そして “near” は「近い」だけど「遠くない→近い」というニュアンスです。

この微妙な違いをしっかりと掴むことが大切です。これが掴めると “near” と “close” の使い分けは簡単です!

物理的な距離の「近い」にはどちらも使える

何かと何かの物理的な距離の「近い」「近くに」を表す場合は “near” と “close” のどちらも使えます。

上で紹介した違いをしっかりイメージすることが大切ですが、距離的なものは個人の主観もあったりするので、実際のところ “near” も “close” も同じように使われることも多いです。

  • そのホテルは駅に近い
    The hotel is near the station.
    The hotel is close to the station.

「何に近いのか」を表すには後ろに「何」を入れるだけなのですが、”close” を使う場合には “close to 〜” のように “to” が必要です。

  • 私は学校の近くに住んでいます
    I live near the school.
    I live close to the school.
  • この近くに住んでいるのですか?
    Do you live near here?
    Do you live close to here?
    *どちらも使われますが、この場合は “Do you live around here?” の方がよく耳にする気もします

また、「近いスーパー」のように、後ろに名詞をもってきて「近い○○」と表す場合には形容詞の “near” はそのままでは使えません。例えば、”a near supermarket” とは言えないので “a nearby supermarket” のように “nearby” を使ったり、もしくは「最寄りの」で “the nearest/closest supermarket” となります。

  • 最寄りのスーパーまでどれぐらいですか?
    How far is the nearest supermarket?
    How far is the closest supermarket?

ただ、物理的な距離でも “close” しか使わない場合もあります。例えば、誰かがものすごくピッタリ近づいてきたとします。そんなときに「近すぎ!」と言う場合は、

  • Too close!

です。他にも、親が子どもに言う「テレビに近すぎよ」も “Too close to the TV” と言えます。「ピッタリ近い」「接近している近さ」のイメージはやっぱり “close” なんですね。

“near” の使い方

次は、”close” ではなく “near” を使う場合を見てみましょう。上でもいくつか例文を紹介しましたが、”near” は形容詞ではない使い方が多いように思います。

  • I left the box near the door.
    箱はドアの近くに置いたよ
  • He lives near me.
    彼は私の家の近くに住んでいる
  • I live in a small city near Nagoya.
    名古屋の近くの小さな街に住んでいます

みたいな感じですね。
逆に、”near” が「近い」という意味の形容詞として使われる数少ない例が “in the near future(近い将来)” というフレーズです。

  • I’m looking to buy a house in the near future.
    近い将来、家を買おうかと思っている

「近い将来」は「ピッタリ近い将来」ではないので “in the close future” とは言いません。「遠くない将来→近い将来」なので “near” ですが、”in the near future” はフレーズごと覚えてしまいましょう。

“close” の使い方

“close” だけが使われて “near” は使わない場合というのが結構たくさんあります。しつこいですが「ピタッとした近さ」をイメージすることが大切です。

●人の関係が「近い」

まずは、人の関係が「親しい」というニュアンスの「近い」を表す場合です。例えば、こんなものですね↓

  • close friend
    親友
  • close relationship
    親しい関係
  • John and I were very close when we were little.
    ジョンと私は小さい時とても仲が良かった
  • Taro is very close to Ann.
    タロウはアンととても親しい

親しさではなく「近い親族、近親者」のような関係の近さを表す場合にも “close relatives” のように、”close” が使われますよ。

●時間的・数量的な「近い」

例えば「9時近い」のように時間が「〜に近い」や、数が「〜に近い」を表す場合も “close” がとてもよく使われます。「ほとんど〜」とも言えるぐらい「ピッタリ近い」イメージはここでも生きてきますね。

  • It was close to midnight when I got home.
    家に帰ってきたのは真夜中近かった
  • My sister’s birthday and mine are so close together.
    妹(姉)と私の誕生日はとても近い
  • Water makes up close to 60 percent of the human body.
    人体の60%近くは水でできている

●力が互角な「接戦の」

さらに、”close” は「接戦」というニュアンスの「近い」を表すときにも使われます。

  • It was a close game/match.
    接戦だったよ

という感じで、これも “near” は使いません。

“close” は形容詞でもよく使われますが、副詞で “Stay close!(近くにいなさい)” のように使われることも多いですね。

「惜しい!」も “close” で表せる

クイズの答えや、相手の発言を受けて「おー、近い!」と言うような場面でよく使われるのは、”near” ではなくて “close” です。
“close” には「惜しい」「似通った」「きわどい」という意味もあって、例えばクイズの回答が「惜しい」場合には、

  • Close!
    惜しい!(近い!)
  • So close!
    すごく近い!(すごく惜しい!)

のように言います。また「もう少しで危ないところだった」「危なかったね」などのきわどいギリギリ感を表現する場合にも、

  • That was close.
    危なかった

がよく使われるフレーズです。こういったところからも “near” にはない “close” の「接近した」ニュアンスが感じられますよね。

“near” と “close” は似ている

物理的な距離の近さを表す場合には、ニュアンスの違いがあるものの、”near” と “close” の両方とも使えることがほとんどです。

また「ここから近いよ」と言いたい時には、ついつい “near” や “close” を使いたくなりますが、

  • ○○ is not far away from here.

が意外とよく使われるので、こちらも覚えておくと道案内の時に必ず役に立つと思います!

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