東京ディズニーシーに新しくオープンしたアトラクション『ソアリン』。
ディズニー好きの方はもちろん、そうでない方もテレビのコマーシャルなどで『ソアリン』という名前は目にしたことがあるのではないでしょうか。
でも『ソアリン』って不思議な名前ですよね。私は最初、何かのキャラクターの名前かと思いましたが、そうではありません。
そこで今回は『ソアリン』の名前の由来・意味を紹介します!
『ソアリン』の名前の意味と由来
カタカナで『ソアリン』と書くと全く意味が分かりませんが、アルファベットで書くと、”SOARING” なんです。つまり、”soar” の-ing形ということですね。
“soar” とは「(急に)高く上がる」というイメージの単語で、価格や温度が急上昇した時などによく使われますが、それ以外にも、
(esp. of a bird or aircraft) to rise or fly high in the air −Cambridge Dictionary
to fly, especially very high up in the sky, floating on air currents −ロングマン現代英英辞典
といった意味もあります。空中に高く上がったり、空の高いところを滑るように飛ぶ、といった感じですね。
ワシなどの鳥が空の高いところで翼を広げた状態で風に乗るようにスーッと飛んでいるのを見たことがありませんか?あれも “soar” です。
『ソアリン』はグライダーのような乗り物に乗って、世界中の空を旅しているような感覚が味わえるアトラクションなので、”SOARING” なんですね。
ちなみに、アメリカにある『ソアリン』は SOARIN’ という表記になっています。
(写真はフロリダのディズニーワールドにある『SOARIN’』)
“soaring” はアラジンの歌にも出てくる
そんな “soaring” ですが、実はアラジンの歌『A Whole New World(ホール・ニュー・ワールド)』の歌詞にも出てくるんです。
2番の歌い出し、ジャスミンが歌う場面です↓
Unbelievable sights
Indescribable feeling
Soaring, tumbling, freewheeling
Through an endless diamond sky
A whole new world
魔法のじゅうたんに乗って空を飛びながら歌う場面ですね。
“tumble” は「コントロールを失って急に落ちる、転がり落ちるように動く」といったイメージで、”freewheel” は私は日常生活で出会ったことのない単語ですが、自転車や車に乗ってペダルを漕いだりアクセルを踏まずに、勢いのままに坂を下っていくという意味があるようです。
上の動画を見ると分かりやすいですが、魔法のじゅうたんに乗って空高く上がったり、急にビュンっと回転して落ちたり、ヒューンと坂を下るように下降したり、といった感じですね。
これは全く個人的な意見ですが、アラジンとジャスミンが魔法のじゅうたんに乗って世界を旅するこの場面が、新しいアトラクション『ソアリン』と少し似ているところがあるように感じました。
“SOARING” の読み方は「ソアリング」じゃない?
『ソアリン』はアルファベットで書くと “SOARING” でしたね。
「じゃあ『ソアリング』なんじゃない?」と思った方もいるかもしれません。
でも、そうじゃないんです。”-ing” は「イング」と読みがちですが、英語での正しい発音は /-ɪŋ/ なので最後は実は「ング」ではありません。
この音は日本語で「まんが」と言うときの「ん」みたいな感じで、喉の奥から鼻に抜けるような感じの「ん」をイメージすると分かりやすいです。
“long”、”king”、”sing”、”song”、”young”、”morning”、そして歌詞に出てきた “feeling” なども実は全部「ング」ではなく、この /-ɪŋ/「ン」の音なんですね。
なので、”soaring” も「ソアリング」ではなく/ˈsɔː.rɪŋ/ が正解です。
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