ここ一ヶ月ぐらいで急に耳にするようになった単語、それが今回紹介する “twindemic” です。
日本でも「ツインデミック」という言葉をちらほら聞くようになってきたのではないでしょうか。
そこで今回は「ツインデミック(twindemic)」とは何なのか?を紹介します!
「ツインデミック(twindemic)」の意味は?
“twindemic” とは簡単にいうと「同時流行」のことです。
北半球ではこれからインフルエンザの季節を迎えますが「インフルエンザの流行」と「新型コロナ(COVID-19)の感染拡大」が同時に起こることを指して使われるようになった単語です。
8月中旬にニューヨークタイムズの記事の中で初めて使われてから急速に広まった言葉のようです。
まだ辞書への正式な登録待ちではありますが、
【 twindemic】an epidemic or pandemic of two separate diseases occurring at the same time
(collinsdictionary.com)
という記載がありました。今は「インフルエンザ」と「新型コロナ」の同時流行という意味で使われることがほとんどだと思いますが、この2つに限らず他の病気の同時流行にも使えそうな言葉ですね。
「ツインデミック(twindemic)」の語源
「ツインデミック」は英語で書くと “twindemic” です。
“twin” が入っていることから何となく想像できますが、
twin+epidemic (pandemic)
という成り立ちの造語で、”twin demic” ではなくワンワードの “twindimic” です。
こんな「2つの言葉を混ぜ合わせてできた言葉」のことを英語では “portmanteau” もしくは “portmanteau word” と呼びます。山のようにある例の中からいくつかを挙げてみると、
- motel:motor+hotel
- brunch:breakfast+lunch
- podcast:iPod+broadcast
- workation:work+vacation
- bleisure:business+leisure
- webinar:web+seminar
などがあって、日本語と同じように英語でも言葉は日々生み出されていくんだなと感じますね。
「ツインデミック(twindemic)」に要注意
日本を含め、北半球では専門家たちがこぞってインフルエンザと新型コロナの同時流行「ツインデミック」への警戒を呼びかけています。
たとえインフルエンザの流行がマイルドでも、すでに新型コロナで逼迫している医療に大きな影響が出てしまうからですね。
また、皆さんご存じの通り、新型コロナとインフルエンザの症状はよく似ています。ニュージーランドではコロナの症状を表す表現の1つとして “flu-like symptoms” とよく言われていますが、このように見分けがつきにくいということも医療機関への大きな負担となるようです。
そこで今年は例年以上にインフルエンザの予防接種が呼びかけられています。「インフルエンザの予防接種」は英語で、
- flu shot
- flu jab
という呼び方がよく使われていて、”flu” とは “influenza” の略で、”shot/jab” は「注射」です。”flu jab” はイギリス英語でよく使われる表現です。
日本や他の国でも、今年の1月2月のインフルエンザシーズンは流行が抑えられていましたが、この秋冬の「ツインデミック」も警戒だけに終わり、現実のものにならなければいいなと思っています。皆さんお気をつけください。
■インフルエンザにまつわる英語表現はこちら↓
■新型コロナ(COVID-19)にまつわる英語表現はこちらにまとめています↓