「嬉しいような悲しいような」
そんな複雑な気持ちになることってありませんか?
私は長年暮らしたニュージーランドを離れる時は、日本に帰る嬉しさと同時に、とても気に入っていたニュージーランドでの生活とお別れするのが悲しかったです。
今回はそんな「嬉しいような悲しいような」という感情を表したい時に役立つ、ネイティブから教えてもらった英語表現を紹介します!
「嬉しいような悲しいような」は英語で?
「嬉しいような悲しいような」や「嬉しくもあり悲しくもある」は「嬉しい」と「悲しい」の両方があるということですよね。なので、
- I feel happy and sad at the same time.
でも十分伝わります。難しい単語を使わなくても「嬉しい=happy」と「悲しい=sad」を同時に感じているという状況が表現できていますよね。
あるいは、直訳で短く言おうとせずに、何が嬉しくて何が悲しいのか具体的に理由を挙げて話せばOKです。例えば、やりたい仕事を見つけて転職して行く同僚がいたら、
みたいに言うと「嬉しいような悲しいような」という気持ちが伝わります。
ある日、私がニュージーランドを離れるのが「嬉しいような悲しいような気持ち」と友達に、
- I‘m so excited about going back to Japan, but at the same time very sad that I’m leaving New Zealand.
日本に帰国するのはとっても楽しみだけど、ニュージーランドを離れるのは悲しい
みたいに話した時、友達は別のピッタリな単語で私の気持ちを代弁してくれたんです。
“bittersweet” で表す
友人が言ったのは、こんなひと言でした↓
- It’s bittersweet, eh?
この最後の “〜, eh?” は「〜だよね」という意味で、ニュージーランドではとてもよく耳にする口語表現です。
つまり友人は「bittersweetだよね」と言ったのですが、チョコレートの話ではありません。この “bittersweet” こそが「嬉しいような悲しいような」をひとことで表せる単語なんです。英英辞書を見てみると、
feelings, memories, or experiences that are bittersweet are happy and sad at the same time
ロングマン現代英英辞典
と書かれています。まさに “happy” と “sad” の両方を含んでいますよね。日本語で「ほろ苦い」と訳されたりしますが「嬉しいような悲しいような気持ち」を表す時によく使われる単語でもあります。
- It’s bittersweet to see her go.
彼女が去って行くのは嬉しいような悲しいような気持ちだ
(転職など新たなステージに向かう人に対して) - Walking out the school gates was bittersweet.
校門から出ていくのは嬉しいような悲しいような気持ちだった
■”〜, eh?” の意味と使い方はこちらの記事で紹介しています↓
“mixed feelings/emotions” で表す
そして、もう一つよく使われるのが、”mixed feelings” と “mixed emotions” です。
これは「mixed=ミックスした」「feelings/emotions=感情」なので、文字どおりいくつかの感情が混ざりあった「複雑な気持ち、心境」を表します。
“mixed feelings/emotions” で表す場合には、これらを「持つ=I have」というふうに表現することが多いです。
- I have mixed feelings.
複雑な気持ち(心境)です - I have mixed emotions about going back to work.
仕事に復帰するのは複雑な心境です(嬉しいような悲しいような)
これも単体で使うと言うよりは、後ろに何が嬉しくて何が悲しい(嫌だと思っている)のかを付け加えて具体的に話します。
また、”It is with mixed emotions/feelings that I inform/announce〜” なんかは、誰かの退職・異動を発表する文面でよく目にするフレーズで、新たな出発を喜びながらも職場を去って行く寂しさを表すニュアンスです。
- It is with mixed emotions that I inform you that Mrs Smith will be leaving our school community at the end of this term.
スミス先生は今学期をもってこの学校を去ることになりました
「悲しいような嬉しいような」もOK
日本語の「嬉しいような悲しような」は決まった言い方なので「悲しいような嬉しいような」と逆にして言うことってあまりないですよね。ところが英語では、逆にしてもいいんです。
私の周りの人たちは、”It’s sad but I’m excited.” のように「嬉しい」「楽しみ」のような言葉をbutの後ろにもってくることが多いように感じます。個人的にはポジティブな余韻が残る感じがして、いい表現の仕方だなぁと感じます。
嬉しいような悲しいような複雑な心境を表す機会があれば、今回紹介したフレーズを思い出してくださいね。