“free from” というフレーズを見たり聞いたりしたことはありますか?
Google翻訳で “free from” と入力したら「から無料」という日本語訳が出てきましたが、信用してはいけません。
ニュージーランドのスーパーには棚に「FREE FROM」と書かれたコーナーがあります。もちろんこれは無料のコーナーではありません。
では一体、どんな意味だと思いますか?
“free from” の意味とは?
“free from” の意味は、スーパーで見かけた「FREE FROM」のコーナーに何が置いてあるのかを見ると一目瞭然です。
ちょっと見づらくて申し訳ないのですが、上の方に並んでいる商品のパッケージをよく見てみると、
free from gluten
と書かれています。ピンと来ましたか?
ここはグルテンを含んでいないグルテンフリー(gluten-free)の小麦粉や小麦粉の代わりになる粉などが並んでいるコーナーです。
この「FREE FROM」シリーズは他にも、ラクトース(乳糖)を含んでいないラクトースフリー(lactose-free)のミルクなんかもあります。
つまり、この「FREE FROM」とは「(〜を)含んでいない」という意味なんですね。
“free from” の使い方
実は “free” という単語には「無料の」以外に、
not having something that is unwanted or unpleasant
(Cambridge Dictionary)
という意味があります。望まれていないものやイヤなものなんかが「ない」を表すんですね。例えば、
- Please stay home until you are free from symptoms for at least 24 hours.
症状がなくなってから最低24時間経過するまでステイホームしてください
みたいな感じで使われます。なので、”free from gluten” や “free from allergens(アレルゲンフリー)” のように使われると「〜を含んでいない」という意味になるんですね。
また、”free from” はアレルゲンを「含んでいない」以外にも、
- Our products are free from artificial flavours, colours and preservatives.
私たちの商品は人工調味料・人工着色料・保存料を使用していません - It’s really hard to find the healthy food products that are free from additives.
添加物の入っていない健康的な食品を見つけるのはとても難しい
のように食品・製品の添加物不使用を表すときにも使われる表現です。
“Free-From Food(フリーフロムフード)” とは?
上の写真のスーパーで売られている商品のような、グルテン・ナッツ・乳製品など特定成分が含まれていない食品は、
Free-From food(s)
と呼ばれ、近年とてもよく目にするようになりました。本来はアレルギーのある人や特定成分への耐性が弱い人のために作られたようですが、健康志向の高まりとともにそれ以外の人でも選ぶ人が増えているようです。
これらの “Free-From food” のパッケージには、上の写真の小麦粉のように “free from 〜” と書かれていることもありますが、もっとよく目にするのは、
- Gluten Free:グルテンフリー
- Dairy Free:乳製品不使用
- Egg Free:卵不使用
- GMO Free:遺伝子組み換えではない
のような “〜 free” という表示です。書き方が違うだけで意味は同じですよ。
同じように「人工着色料/人工調味料/添加物/保存料不使用」なんかも、
- No artificial colours or flavours
- No additives
- No preservatives
のようにシンプルに “No 〜” で表記されていることの方が多いです。パッケージはスペースも限られているし、パッと見て分かりやすい表記が選ばれるんですね。
■「〜 free」については以下のコラムでも紹介しています↓
■グルテンフリー、デイリーフリーについてはこちらのコラムでも紹介しました↓
■”meat-free” もトレンドですが「代替肉」は英語で何と言うのでしょうか?
■”organic(オーガニック)” の正しい発音は?