今回はイギリス英語でとってもよく使われる単語 “keen” のお話です。
“keen” と言えば、どんな意味を思い浮かべますか?
「鋭い」という意味を思い浮かべた方も多いかもしれません。
でも今回は、それ以外の日常会話でもっとよく使われる “keen” の意味を紹介したいと思います!
“keen” の意味とは?
“keen” と言えば、学校で習った意味は「鋭い」だったように思います。日常会話で使う機会はあまり無さそうですよね。
ところが、”keen” は日常会話に結構よく出てきます。その理由は「鋭い」以外のこんな意味で使われるからなんです↓
(especially BrE) wanting to do something or wanting something to happen very much
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
「とても〜したい」「〜に乗り気な」という感じですね。
例えば、こんなシチュエーションを想像してみてください。
一緒にコンサートに行く予定だった友達が行けなくなってしまって、チケットが1枚余ってしまいました。
そこで他の友達を誘おうと思って「もし行きたかったら教えてね」と英語でメールするような場合。
「もし行きたかったら教えてね」は “If you want to go” や “If you are interested” も使えますが、
- If you are keen, just let me know.
みたいな感じで使われるんです。私が一番よく耳にしたり目にするのは、この “if you are keen” という使い方で、押し付けがましくなくサラッと誘いたい場合などに使われます。
和英辞書には「熱望して」という意味が載っていますが、実際にはそれほど大げさでもなく「もし興味あれば」よりも、もう少し乗り気ぐらいの「もし〜したければ」ぐらいのニュアンスで使われていると思います。
“keen to 〜” の意味と使い方
また、”be keen to 〜” という形で「とても〜したい」という “eager” の意味でも使われます。英英辞書には、
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
- John was very keen to help.
という例文が載っていますが、”want to 〜” のもっと「〜したい」度が高いのが “be keen to 〜” になります。
なので、日本に興味のある海外の人は、
- I’m keen to learn Japanese.
日本語を勉強したいんだ
なんていうふうにも使いますよ。
また、”be keen on 〜” となると「〜に夢中」「〜に熱中して」のような「大好き」といったニュアンスが含まれます。例えば、
- He’s keen on Kate.
彼はケイトに熱を上げている
といった感じになり、ヨガに熱中している人のことは、
- She’s keen on Yoga.
と表すことができます。
否定形 “not keen”、”not too keen” こそ覚えておきたい
“keen” は、実は否定形でもとってもよく使われる単語でもあります。例えば、
- She really wanted to go out but I wasn’t keen.
なら「私は気乗りしなかった」という訳が一番しっくりくると思います。
“I’m not too keen” と言うと「あまり気乗りしない」といったニュアンスが出るので、何かをやわらかく断りたい場合にもよく使います。
さらに、”not too keen” は何かを控えめに「好きではない」を表すときにも使えて便利です。
例えば友達にカラオケに誘われたけど「実はカラオケ嫌いだから行きたくないなんだよね…」というような場合に、”I don’t want to go because I don’t like karaoke.” とズバッと言うとキツい感じがしますが、
- I’m not too keen on karaoke.
なら、やんわり「好きではない=行きたくない」ことを表現することができます。
■以下のコラムでも、やんわり「嫌い」を表せるフレーズを紹介しています↓
■失礼のないように相手の誘いを断りたい時は、以下のコラムも参考にしてみてください↓
“I want to 〜” から卒業してみませんか
「〜したい」を表す場合に “I want to 〜” ばかり使ってしまいがちな人はいませんか?
“I want to 〜” はあまり多用しすぎると、子どもっぽい話し方に聞こえてしまいます。
「〜したい」は “want to” 以外にも様々な表現があるので、ネイティブの会話の中から盗んでみたり、新しい表現に出会ったら意識して使ってみるなどしてみましょう。
特に日常の中でよく使う表現は、ワンパターンだでけはなく使える言い回しをいくつか持っておきたいですね。
■「〜しない?」という提案に対して「そうしよう!」と乗り気な返事をする場合は “I’m down!” なんかも使えますよ↓