今から10年ほど前、ニュージーランド国内で引越しをして、新しい町に移り住みました。
その当時は、町の中にある「TOILET」 と書かれたトイレの看板を見かけるたびに、なぜか反応してしまう自分がいました。
あれから10年経った今でも「TOILET」と書かれた看板や標識を見ると、当時のことを思い出します。今回は、そんなちょっとした英語表現にまつわるエピソードをお届けします。
「TOILET」と「TO LET」
ニュージーランドの町中には公衆トイレがわりと多く、地方の小さな町でもたいてい1つは必ずあって「TOILET」と書かれた看板が町の中に設置してあったりします。
この「TOILET」の看板に私が反応した理由。それは「TO LET」と一瞬見間違えてしまうからなんです。
「TOILET」と「TO LET」見た目がとっても似ていますよね。
では「TO LET」って何なのでしょうか?
「TO LET」の意味とは
「TO LET」はイギリス英語圏で使われる、
貸家(貸部屋)
賃貸物件
を表す表現なんです。
貸家の柵に貼り付けてあったり、家以外にも貸部屋・オフィス・土地なんかにも使う表現なので、賃貸物件にはこんな看板が設置されていたりします↓
新しい町に引っ越したばかりの当時の私は、いろんな地域を車で回って貸し家を見たりしていたので「TO LET」の看板に敏感になっていたんですね。
それで、字面が似ている「TOILET」に反応してしまった、という訳です…。
逆もまた然りで、イギリスに旅行に行った人が「やたらトイレ(の看板)がたくさんあるな」と思ったら「TO LET」だった、というのもよくある話です(笑)
“let” には「貸す、賃貸する」の意味がある
“to let” が「貸物件」という意味になる理由。それは “let” に、
(物件を)貸す、賃貸する
という意味があるからです。アメリカ英語ではこの意味で “rent” が使われるので、こちらの方が日本人にも馴染みがあるかもしれません。
イギリス英語でよく使われる “let” は、家などを人に「貸す側」の単語で「賃貸する」を表しますが、賃貸で「借りる(賃借する)」は “rent” を使います。
- We have a room to let.
貸部屋(空き部屋)があります - We decided to let our house.
家を賃貸に出すことにした - I’m looking for a room to rent.
賃貸の部屋を探しています
ニュージーランドはイギリス英語の影響が強いので「TO LET」と書かれた看板をよく見かけるものの「For Rent」も見かけます。混在している感じですね。意味はどちらも同じです。
■イギリス英語では「トイレ」を “toilet” と言います。その他の表現やトイレにまつわる英語表現はこちらをご覧ください↓