私がオーストラリアでホームステイをしたり、ニュージーランドで生活をするようになってから、現地の人たちと話していて気付いたことがあります。
それは、過去のコラムでも何度か紹介していますが「日常会話では簡単な基本動詞が大活躍する」ということです。
have、make、take、get、do、give、put、go…など、誰もが知っている簡単な動詞がとてもよく使われます。
そして、それらの基本動詞を使った【動詞+名詞】というパターンが会話にはとてもよく登場します。
これは日常会話で使う英語表現の大きなポイントになると思うので、今回は【基本動詞+名詞】の使い方を紹介したいと思います!
ネイティブがよく使う【基本動詞+名詞】
【基本動詞+名詞】のパターンとはどういうことかと言うと「動詞1つで表せることをわざわざ【動詞+名詞】で表現する」ということです。
例えば “try” という動詞。
「試す」という意味がありますよね。
誰かに「それ、試しにやってみなよ(やってみたら?)」と言う時に “Try it!” と言うこともできますが、会話では “try” を名詞で使って、
- Give it a try!
と言うことがよくあります。
また、他にも “Give it a shot.” や “Give it a go.” なども同じ意味でよく使われます。
こんなふうに動詞を使って言えてしまうところを、敢えて【基本の動詞+名詞】にするパターンが口語ではとてもよく使われるんです。
“have a look”、”give you a call”、”have a chat”
他にはどんな【基本の動詞+名詞】が使われるのか、少し見てみましょう。
例えば、”look” という動詞。”look at 〜” などという使い方をしますが、これも敢えて “look” を名詞で使った表現も頻繁に使われます。
- I’ll have a look at it later.
それ、あとで見ておくね
これは “I’ll look at it later.”とも言えますが、上のように “have a look” を使うことがとても多いです。
“have a look” にすると「ちょっと見る」というニュアンスにもなるので「ちょっとケイタイ見せてもらってもいい?」となどと言う場合にも “Can I look at your phone?” よりも、
- Can I have a look at your phone?
の方が断然よく使われます。
そして、以前にコラムで紹介した “chat” もそうです。「おしゃべりする」も “chat” という動詞があるにも関わらず “have a chat” がよく使われます。
- Just had a chat with a friend and he said 〜.
友達とちょっと話したんだけど、彼が〜って言ったんだ
また「歩く(散歩する)」も動詞の “walk” に代わって “take a walk” や “go for a walk” が会話にはよく登場します。
- Let’s go for a walk. It’s such a lovely day!
散歩に行こうよ。すっごくいい天気だよ
さらに「電話をする」も、このパターンの典型的な例です。”I’ll call you tomorrow.” とも言いますが、”call” を名詞で使って、
- I’ll give you a call tomorrow.
明日電話するね
もとってもよく使われますよ。
【動詞+名詞】にすると何が違う?
基本的に意味はほとんど変わりません。
でも、”give you a call” のように「動詞+名詞」にするとリズムが良かったり、一回の動作ということを表せたり、他にももっといいことがあるんです。
それは、形容詞を間にはさんで色んなパターンが作れることです。
「彼女と何時間もおしゃべりした」を動詞の “chat” を使って文章にすると “I chatted with her for hours.” などと言えますが、”chat” を名詞で使うと、
- I had a long chat with her.
とスッキリ簡単に言えてしまいます。
また、”look” を名詞で使う場合でも “have a quick look” や “have a close look” のように、形容詞一つを変えるだけで様々なパターンが作れるんです。
他にも、”sleep” という単語は動詞も名詞も “sleep” ですよね。
「昨晩はぐっすり寝れた?」を英語にすると、あなたならどんな文章にしますか?”Did you sleep well last night?” とも言えますし、
- Did you have a good sleep last night?
とも言えますね。
では「押す」の “push” はどうでしょうか?「強く押して」は “Push it hard.” とも言いますし、
- Give it a good push.
もよく使われます。
これらの単語を動詞で使う場合には副詞で修飾するので、副詞の単語を思い出せなかったりしますが、名詞で使う場合には形容詞で修飾できます。”good” を入れるだけの場合もあったりして、とっても簡単ですよね!
■”cuddle” にも動詞・名詞の意味がありますが「give+誰+a cuddle」がとてもよく使われます↓
会話では副詞はあまり使われない?
このような「give / have / take などの動詞+(動詞と名詞が同じ単語の)名詞」のパターンは会話では基本と言っていいほど、よく使われる形です。
学校のテストでは、わざわざ副詞を使わせるために “She speaks English ( ).” なんていう穴埋め問題が出てきて “well” と答えさせたりしますが、むしろ日常の会話では、
- She speaks good English.
- Her English is very good.
の方がよく使われます。
英語で会話をする時に「動詞+副詞」ばかり使っていませんか?
もちろん副詞が使われないということではありませんが、日常会話では「動詞+副詞」よりも、上の例のように「動詞(be動詞)+形容詞+名詞」が好んで使われる場合が多い、ということを頭の片隅で覚えておくといいと思います。
「何かしっくりこないなぁ」と感じた時には「動詞+形容詞+名詞」をぜひ使ってみて下さいね!
■口語でよく使われる “Have a guess.” もこのパターンです↓