先日、子ども用の工作のアイデアを紹介する動画を見ていて、ふと思ったことがあります。
それは「ゴム」を英語で言う場合、いくつかの表現があるなぁということです。
例えば、パッと思いついたものを挙げてみると「輪ゴム」、台所などで使う「ゴム手袋」や作業時に役立つ「ゴム長靴」、洋服のウエスト部分に入っている「ゴムひも」、手帳などについている「ゴムバンド」、そして髪の毛を結ぶ時に使う「ヘアゴム」なんかがありますよね。
では、これらをそれぞれ英語で言えますか?
「ゴム」は英語?
「ゴム」はカタカナなので英語でそれっぽく “gom” と言ったら通じそうな気もしますよね。
でも「ゴム」というのはオランダ語の “gom” から来ているようです(Wikipedia調べ)。その英語は “gum”、つまり「ガム」です。
「ガム」と言えばお菓子の「ガム」を連想する人も多いと思います。英語では「チューイングガム(chewing gum)」や「風船ガム(bubble gum)」なんかが “gum” と呼ばれます。
でも、”gum” が表す「ゴム」は「木の幹などから取れる粘着性のある物質」という意味なので、冒頭に挙げたような「ゴム製の〜」を表すときにはそれほど使われません。
では、日常生活で使う「輪ゴム」「ゴム手袋」「ゴム長靴」「ゴムひも」「ゴムバンド」「髪の毛を束ねるヘアゴム」は英語でどう言うのでしょうか。
“rubber” で表す「ゴム」
「ゴム」を表す単語の1つは “rubber” です。日本でも「ラバー」という言葉はわりと浸透しているのではないかと思います。
“rubber” で表す「ゴム」には、例えばこんなものがあります↓
- rubber band:輪ゴム
- rubber gloves:ゴム手袋
- rubber:(イギリス英語で)消しゴム
- rubber boots:(アメリカ英語で)ゴム長靴
※ニュージーランドでは “gumboots” と呼びます
そして、食べ物の食感が「ゴムみたい」と表すことがあると思いますが、英語でも “rubbery” と表現します。
- The squid was rubbery.
イカがゴムみたいだった
ちなみに、トイレの詰まりを解消する、通称「トイレのスッポン」は「ラバーカップ」という名前だそうです。先端がゴムのカップみたいになっているからですね。
ただ、英語では “rubber cup” ではなく “(sink/drain) plunger” と呼ばれています。
“elastic” で表す「ゴム」
もう一つ、生活の中で使う「ゴム」を表す単語があります。
それが “elastic” です。
これは「ゴムひも」という意味になり、数えられない名詞です。
ズボンのウエスト部分に入っていたり、小学生の通学帽についているような「ゴム」を想像してもらうといいと思います。
↓こんな感じの伸びる紐のような「ゴム」のことですね。これは “rubber” ではなく、”elastic” と呼ばれます。
また、”elastic” は形容詞で「(生地などが)伸縮性のある、伸び縮みする」という意味もあります。
そこで、”elastic” が使われる例はどんなものがあるかと言うと、
- elastic:ゴムひも
- elastic band:輪ゴム、ゴムバンド
- elastic waist pants:伸縮性のあるウエストのズボン
- elastic cord:ゴム製の伸び縮みするコード
などがあります。他にも “elastic” には「弾性のある、しなやかな」という意味もありますが、なんとなくイメージできますよね。
「ヘアゴム(髪の毛のゴム)」を英語で言うと?
私がニュージーランドに来てから、髪を結ぶ「ヘアゴム」を買おうと思ったことがあります。
でもその時は、英語で何と言えばいいのか分かりませんでした。
そこでホストマザーに聞いてみると、こんな表現を教えてくれました↓
- hair ties
- hair elastic
- elastic hair ties
“tie” は「結ぶ」という意味ですが、名詞で「結ぶためのもの」という意味もあるんですね。なので「髪を結ぶためのもの=hair tie」です。私の周りの人は上の3つの中でも “hair tie(s)” を使っていることが 多いように思います。
ちなみに「シュシュ」(ヘアゴムを布地で覆った輪っか状のヘアアクセサリー)は “scrunchie/scrunchy” と呼ばれますよ。
「ゴム」にはいろんな英語表現がある
普段よく使う「ゴム」は “rubber” か “elastic” かな、という気がします。
素材に注目すると “rubber”、伸縮するゴム・伸縮性に注目すると “elastic” という大きなイメージで捉えておくといいかもしれませんね。
ちなみに、最初の “gum” の話に戻りますが、”gums” には「歯茎、歯肉」という意味もあって、サンスターから出ている歯磨き粉などの『G・U・M』は、おそらくこちらの意味ですね。
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