日本では2020年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて「サマータイム」の導入が検討されているようですね。
「サマータイム」って、ちょっと和製英語っぽいですが、英語でもちゃんと通じるのでしょうか?
私の住むニュージーランドではサマータイムが実施されているので、実際に使われている表現を中心に紹介したいと思います。
さらに「時計を1時間進める/戻す」や「サマータイムが始まる/終わる」の表現もあわせて紹介します!
「サマータイム」を英語で言うと?
日本では「サマータイム」と呼ばれることが多いですが、ニュージーランドではもっぱら、
daylight saving
と呼ばれています。ただ、これ以外にも世界的には、
daylight savings
daylight saving time(DST)
daylight savings time(DST)
という呼び方もあります。
“daylight” は「日中の太陽の光」という意味で、日中の明るい時間帯を有効に活用するための制度なので、こう呼ばれているんですね。
では「サマータイム」は和製英語なのかと言うと、実はそうでもないんです。
イギリスのサマータイムは “British Summer Time” と呼ばれていて、”summer time” を載せている英英辞書もあります。
ただ、場合によっては “summertime(夏期、夏)” と誤解されることもあるので、上で紹介したような言い方ならバッチリ伝わると思います。
「サマータイムが始まる/終わる」は英語で?
「サマータイム」を実施している国では、多少バラつきはありますが、だいたい3月中旬ぐらいから始まり、10月下旬あたりに終わる、というスケジュール感のようです。
ただ、私の住むニュージーランドは南半球なので季節が逆になり、9月の最終日曜日にサマータイムへ切り替わり、4月の第1日曜日にサマータイムが終わります。
そんな、サマータイムが「始まる/終わる」を表す英単語は、とっても簡単です。
始まる:start/begin
終わる:end
シンプルですね。
例えば、こんな感じで使います↓
- Daylight saving starts on the last Sunday in September, and ends on the first Sunday in April.
サマータイムは9月の最終日曜日に始まり、4月の最初の日曜日に終わる - Daylight saving will start at 2am on 30 September and end at 3am on 7 April 2019.
サマータイムは9月30日の午前2時に始まり、2019年4月7日の午前3時に終わる - Daylight saving ends tomorrow morning.
サマータイムは明日の朝、終わります
「時計を1時間進める/戻す」を英語で言うと?
サマータイムが始まると、ニュージーランドの場合、午前2時が3時に変わります。つまり、一瞬にして時計が1時間先へ進むんですね。
また、その逆のサマータイムが終わる際には午前3時が2時になるので、時計を1時間後ろに戻すことになります。
スマホやパソコンはたいてい自動的に切り替わりますが、腕時計や自宅にある時計、電子レンジの時計などは手動で調節しないといけません。
そんな「時計の針を進める/戻す」はサマータイムの切り替え時に必ずと言っていいほど使われる表現です。
時計の針を進める:put the clocks forward
時計の針を戻す:put the clocks back
“put” だけでなく、”push/shift/turn/set” などが使われることもありますが、どれも意味は同じです。
- Put the clocks forward by 1 hour.
時計を1時間先に進めてください - Remember to turn your clock back. Daylight Saving ends tomorrow!
時計を戻すのを忘れないでね、サマータイムは明日で終わりです!
みたいな感じですね。
また「時計が進む/戻る」という表現方法もよく使いますが、これは、
時計(時間)が進む:clocks go forward
時計(時間)が戻る:clocks go back
みたいに表します。例えば、
- The clocks go forward when daylight saving starts.
サマータイムが始まる時は時計が先に進む - The clocks go back one hour when daylight saving ends.
サマータイムが終わる時は時計が1時間後ろに戻ります
のような感じですね。
ただ、時計を先に進めるのか後ろに戻すのか、ごちゃごちゃになりそうですよね。
そんな時には、”Spring forward, fall back” というフレーズを覚えていると間違えません!こちらの人もこのフレーズで覚えている人は結構いますよ。
「サマータイム」は夏だけじゃない!
「サマータイム」という名前から想像すると、夏の間だけの制度っぽいですが、そうではありません。
ニュージーランドでは上でも紹介したように、春から始まって秋に入るまでの27週間もの間「サマータイム」が適用されているんですね。
切り替えの日には、それまで朝6時に起きていた人なら実質的に5時に起きる感覚になるので、体が慣れるまではしんどいですが、慣れてしまえば日が長いのを楽しめるし、個人的には好きです。
ただ、たった1時間とは言え、体が慣れるまでにそれなりの時間がかかるので、日本で検討され始めている「2時間のサマータイム」は結構無謀なのでは?と個人的には思っています。
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