日本語に「ピンチ」という言葉がありますが、英語にも “pinch” という単語があります。
英語の “pinch” はいくつかの意味があって、実はわりと普段からよく使われる単語です。
日本語の「ピンチ」とはちょっと違う、日常生活で使う “pinch” の意味を紹介します!
“pinch” の意味①「つねる、つまむ」
“pinch” の意味を辞書で引くと真っ先に出てくるのが「つねる」「つまむ」という意味です。人差し指と親指でキュッとつまむ、あの感じです。
- I pinched my nose to pop my ears.
耳抜きをするために鼻をつまんだ - I pinched my muffin top.
ズボンに乗っかったウエストの肉をつまんだ
赤ちゃんって乳児期になるとめっちゃつまんだり、つねってきたりしますよね。うちの子も全力で二の腕やらおっぱいやらをつねってきます。
- He pinched my arm.
彼が私の腕をつねった - Ouch! Mum! Tom pinched me!
痛っ!ママー、Tomがつねったー!
また、”pinch myself” で「自分自身をつねる」を表します。これは、ありえないような夢のようなことが起こっていて、それを夢じゃないか確かめるというニュアンスです。
- I had to pinch myself to make sure I wasn’t dreaming.
夢じゃないのを確かめるために自分をつねらないといけなかった - Pinch me!
(夢じゃないか確かめるために)僕をつねって!
“pinch” の意味②「挟む、(靴が)きつい」
また、物で指や手をピチっと「挟む」を表すときにも使われます。皮膚をチュッと挟んで血豆ができそうな「挟む」です。物が指や手を「つねる」みたいなイメージですね。
- I pinched my finger in a drawer.
引き出しで指を挟んだ
同じように、靴が「きつい」を表す場合にも “pinch” を使いますよ。
- I love these shoes, but they pinch my toes a bit.
この靴好きだけど、ちょっと爪先がきつい
靴が足を挟んでいる(つまんでいる)イメージですかね。
“pinch” の意味③「盗む」
イギリス英語特有の使い方のようですが、”pinch” は「盗む」という意味のカジュアルな言い方としてもとてもよく使われます。
- Someone pinched my phone.
誰かが私の携帯電話を盗った
これも手でヒョイとつまむ感じをイメージすると分かりやすいかもしれませんが、実態のないものを「盗む」にも使えますよ。
- He pinched my idea.
彼は私のアイデアを盗んだ
“a pinch of 〜” は「ひとつまみの〜」
最後に紹介する “pinch” は名詞です。
英語のレシピにとてもよく登場する “a pinch of 〜” は「ひとつまみの〜」を表します。
- Add a pinch of salt.
ひとつまみの塩を加えてください
ちなみに、”a pinch” は親指と人差し指でひとつまみした「少量」ですが、日本語の「ひとつまみ」とは、親指・人差し指・中指の3本の指でつまんだ量のことを指すそうで、親指と人差し指でつまむのは「少々」と呼ぶそうです。ややこしいですね(笑)
そして、”a pinch of salt” はイディオムにもなっていて、”take 〜 with a pinch of salt” で「(誰かの話を)話半分に聞く」という意味になります。100%信じきらない、鵜呑みにしないでちょっと疑ってかかるというニュアンスです。
- The information is not from official sources, so we should take it with a pinch of salt.
情報源は公式なところではないから、鵜呑みにしないほうがいい
今回紹介した “pinch” にはいろんな意味がありますが、大きなイメージとしては「つまむ」です。ギュッとつまんだり、ひょいとつまんだりという感じです。ぜひ会話に活用してみてくださいね。