私がニュージーランドで生活をするようになって、”pop” という単語をやたら頻繁に耳にするようになりました。
日本では「ポップ」というと「ポップコーン」や「ポップミュージック」ぐらいでしか耳にしなかったのですが、ニュージーランドでは毎日のように使われている気がします。
“pop” は、特にイギリス英語でよく使われるようですが、知っておくと日常生活のちょっとした時に使えてとっても便利な単語なんです。
今回はそんな “pop” の意味と、実際にどんなふうに使われているかを紹介します!
“pop” ってどんな意味?
ポップコーンの「ポップ」が “pop” をとてもよく表しているのではないかと思います。
ポップコーンって、トウモロコシの粒をカチカチに乾燥させたものから作りますよね。
スーパーで売っているスイートコーンとは品種が違うポップ種と呼ばれるものらしいですが、その原料を熱していくとポンッと粒が弾けて、あのフワッとしたポップコーンになります。
その「ポンッ」と弾けたり「ポン」と鳴るのを英語では “pop” と表現します。
ポップコーン以外では、シャンパンのコルクを抜いた時に「ポン」と鳴る感じのイメージですね。例えば、風船が割れる音も “pop” で表せるので、
- The balloon went pop.
The balloon popped.
風船はパンと割れた
と言うことができます。
また、飛行機に乗ると気圧の関係で耳がツン、と変になることありますよね。これも、
- My ears popped.
のように “pop” を使って表せるんです(「耳が痛い」は “I’ve got sore ears.” や “I have sore ears.” とも言えます)。「耳抜きする」も “pop my ears” と言いますよ。
でも、日常生活でとっても役に立つ便利な “pop” とは、これらの使い方ではありません。
ちょっとした動作を表す “pop”
普段の会話でよーく出てくる “pop” とは、例えばこんなものです↓
- I popped into the shop on the way home.
帰りにスーパーに寄ったの - Can you pop into my office tomorrow?
明日私のオフィスにちょっと寄ってくれる? - I’ve got to pop to the bank.
ちょっと銀行に行かなくちゃ - I’ll pop over and pick it up this afternoon.
今日の午後、それを引き取りにいくね - Just pop in (/pop round) whenever you have time.
時間がある時にいつでも気軽に立ち寄ってね - Do you need a bag? −I’m fine. I’ll pop it in my bag.
「レジ袋いりますか?」「カバンに入れるので結構です」
と、こんな感じでちょっとした動作を簡単に表すことができます。
でも、なぜわざわざ “pop” を使うのでしょうか?
“pop” の意味とニュアンス
オックスフォード現代英英辞典によると “pop” にはこんな意味があるんです。
- (BrE, informal) to go somewhere quickly, suddenly or for a short time
- (informal, especially BrE) to put something somewhere quickly, suddenly or for a short time
“pop” の後ろに “over”、”into”、”in”、”round” などを伴って「ちょっと行ってくる」「ちょっと(短時間)立ち寄る」「気軽に立ち寄る」「ポイッと入れる」というニュアンスを表すことができます。
“go” や “come”、”visit” などよりもカジュアルな軽い感じで使えるので、それを狙って好んで使う人も多いんです。
「ちょっと行く、立ち寄る」を上手く簡単に表せる “pop”
日本語でも「ちょっとコンビニ行ってくる」なんていうふうに言いますよね。
もちろん “go” でも表現できますが、こんな「ちょっと行く、立ち寄る」を “go” を使わずに言えると表現力も断然アップします!
こんな日常でサラッと使えそうな表現は映画やドラマなんかにもよく出てくるので、そこから表現を盗むのも《使える英語》を身につける一つの方法ですね。
イギリス英語ならではの表現
アメリカ英語にはない、イギリス英語ならではの単語の使い方や表現って面白いなと私は感じます。
以下のコラムではそんな表現を取り上げているので、ぜひ読んでみてくださいね。新しい発見があるかもしれませんよ。