「すぐに」を英語で言うとしたら、どんな単語が思い浮かびますか?中学校で習った “soon” が真っ先に浮かんだ人も多いのではないでしょうか。
でも実は、全ての「すぐに」に “soon” が使えるわけではないんです。
その理由は “soon” が意味する「すぐに」のニュアンスにあります。
今回のコラムでは、”soon” がもつニュアンスとともに、”soon” 以外でよく使われる「すぐに」の表現を紹介します!
“soon” ってどんな意味なの?
“soon” ってどういう意味だと思いますか?
もちろん「すぐに」という意味なのですが、どれぐらいの「すぐ」を表すのでしょうか。
“soon” はよく知られている単語で、今さら辞書で意味を調べる機会もあまりないと思うので、あえて調べてみました。すると、
in a short time from now
(オックスフォード現代英英辞典)
とだけ書かれていますが、”short time” って一体どれぐらいの時間なのでしょうか?
“soon” の「すぐ」はどれぐらい「すぐ」?
日本語の「すぐに」は「今すぐに」を表す場合も多いですが、実は “soon” の「すぐに」は「今すぐ」ではない場合が多いんです。
どちらかと言うと「もうすぐ」「まもなく」に近いニュアンスで使われることがとても多いです。
例えば、街のお店が改装工事をしていて、表に “coming soon” と書いてあることがありますが、これは「もうすぐオープンします」という意味で「今すぐ」ではないですよね。
さらに、
- I’ll be turning 30 soon.
は「もうすぐ30歳になります」ですが「今すぐ30歳になる」わけではありません。
“soon” の「すぐに」は、とっても漠然とした「もうすぐ」というイメージです。
では「今すぐ」を表したい場合は、どうしたらいいのでしょうか?
“right” で表す「今すぐに」
覚えておきたい副詞の “right” の使い方というコラムでも紹介しましたが「今すぐ」は “right” を使うとニュアンスが上手に表せます。
例えば、ちょっと席を外すけど「すぐに」戻ってくる場合には、
- I’ll be right back.
すぐに戻ります
と言ったり、接客業では、今すぐは手が空いていないけど「すぐに」戻ってきますというニュアンスで、
- I’ll be right with you.
すぐにお伺いします
というフレーズもよく耳にします。他には、
- right now
- right away
なんかもあります。
親に「部屋の掃除しなさい」と怒られて「今すぐやるよ」のつもりで “I’ll do it soon.” と返事をしたら、”Right now!” と怒られそうですね。
その他の「今すぐに」の英語表現
その他にも「今すぐ」「ただちに」の意味で使える、”immediately” という単語があります(発音は /ɪˈmiː.di.ət.li/)。
例えば、携帯の留守番電話に上司から “Call me immediately!” というメッセージが残っていたら、すぐさま電話をした方がいいです。
また、”at once” も “immediately” と同じように使えるフレーズです。「同時に」という意味もありますが「直ちに」という意味もあるんですね。その他には、
- straight away
- without delay
といった表現もありますよ。
“soon” の意味は「直ちに」の「すぐに」ではない
“soon” はとっても馴染みのある単語ですが「今すぐに」を強調したい場合は “soon” は敢えて使わない方がいいと思います。
とは言っても、漠然とした “soon” は使い勝手がいいので、日常でとってもよく耳にする単語です。
- I’ll get back to you soon.
折り返しご連絡します
と電話で言われて、どれぐらい「すぐ」なのか知りたい場合は、
- How soon?
と聞いてみてもいいかもしれませんね。日本と海外では「すぐ」の感覚も違ったりするので、そのままだと待てど暮らせど電話はかかってこない…ということになるかもしれません(笑)
■口語でよく使う “won’t be long” の「すぐに」はこちらで紹介しています↓
■今回紹介した「今すぐに」を表す時に使う “right” については、こちらで詳しく紹介しています!↓
■「子供ってすぐに大きくなるよね」の「すぐに」「あっという間に」の英語表現はこちら!↓
■「すぐに」ではないけど「いつか」と言いたい時には、こんな表現も役に立ちます↓