“might as well 〜” というフレーズ、耳にしたことはありますか?
実はこれ「〜した方がいい」とよく訳される、ネイティブがめちゃくちゃよく使う表現なんです。
でも、使われる場面によっては「〜した方がいい」という訳がイマイチしっくりこない、意味が掴みにくいフレーズでもあると思います。
日常会話でよく出てくるだけに、しっかり覚えておきたいですね!
“might as well” の意味とは?
日刊英語ライフではすでにお馴染みのEnglish Grammar in Useにも、”might as well” はちゃんと載っていました。
どんなふうに解説してあるかというと、
We might as well do something=We should do it because there is no better alternative. There is no reason not to do it.
“alternative” とは「(〜に)代わるもの」とか「代案、別の選択肢」といった意味なので「他にもっといい案がないので、それをした方がいい。それをしない理由がない」ということのようです。
どうでしょうか?何となく分かりましたか?
これだけではちょっと意味が分かりにくいかもしれないので、一緒に載っていた例文も見てみましょう。
[シチュエーション ]
Rose and Clare have just missed the bus. The buses run every hour.Rose: What shall we do? Shall we walk?
Clare: We might as well. It’s a nice day and I don’t want to wait here for an hour.
1時間に1本のバスが行ってしまったばっかりで、クレアは「どうする?歩く?」と聞かれて “We might as well.” と答えていますね(”well” の後の “walk” が省略されています)。
ここでは、天気がいいし、ここでじっと待っていたくないから、歩いて行くより他にいい案(選択肢)がない、歩いて行くことをしない理由がない、というニュアンスになります。
こんな場合、日本語では「そうした方が良さそうだね」と言えばしっくりきますよね。これが “might as well 〜” が「〜した方がいい」と訳される理由です。
“might as well”、使い方は?
そんな “might as well” なので「本当に〜したいからする!」「それが一番したいからする」というテンションとは違いますよね。それよりもテンションが低い感じ、分かりますか?
その時のシチュエーションを考えて、それが一番良さそうだからそうしよう、それをしない理由が見当たらないしね、ぐらいのテンションなんです。
例えば、こんな例を挙げてみましょう。
あなたは奥さん(もしくは旦那さん)とスーパーに行きました。シャンプーを買おうとしたら、いつも1つ1,000円のところが、セールで2つ1,500円になっていたとします。こんな場合に、
- We might as well buy two.
と言えるんです。
今は1つあれば十分だけど、2本買ったら安いし腐るものでもないから買っておいたら(買っておいても)いいね、という感じです。この場合は「せっかくだし、買っておいてもいいね」という訳でもしっくりきますよね。
あるいは、お昼休みにラーメン屋さんで味噌ラーメンを注文したのに、間違えて豚骨ラーメンが出てきたとしましょう。
あなたは急いでいて、これ以上待ちたくないし、豚骨ラーメンも嫌いじゃないので豚骨ラーメンを食べることにするとしたら、
- I might as well eat it.
と言えるんですね。
日本語訳だけにとらわれないで
“might as well” のイメージは何となく分かりましたか?
「〜した方がいい」という訳が必ずしも当てはまらず、場合によっては、
- せっかくだから〜する
- どうせだから〜する
- ついでだから〜する
がしっくりくる場合もありますが、ポイントは、その時の状況で判断して「それも悪くないからする」 というニュアンスを持っている、ということです。
なので、最初に紹介したバスの例のように、出された提案に対して “Yes” の返事として使われることが多いんです。
そしてこの場合は “Might as well.” だけで短く答えることも多いです。
「〜した方がいい」という日本語訳だけにとらわれないで、ニュアンスをしっかり感じ取ってくださいね。