今回は、英語で数を表す時の【単位】のお話です。
日本では人や物を数える時に10単位で数えることがわりと多いですよね。例えば、スーパーで売っている卵は1パック10個入りのことが多いです。
でも、海外では “dozen” 単位で売られていることが結構多いんです。
そんな “dozen” の意味と、使い方の間違えやすいポイントを紹介します!
“dozen” ってどんな意味?読み方は?
冒頭に出てきた「卵」ですが、ニュージーランドでは6個、12個、18個、24個、30個…という単位で売られていることがとっても多いです。
なぜこんな中途半端な数なのかというと、そこには “dozen” という数え方が関係しています。”dozen” とは、
a group of twelve of the same thing
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
という意味で、これを日本語では「ダース」と呼びますよね。鉛筆だけは日本でも「1ダース(12本)」で売られていたように思います。
ちなみに、”DARS” という名前の12粒入りのチョコレートがありますが、あれは造語のようです。英語で “dozen” は /ˈdʌzn/ と言わないと通じません。
“dozen” が「12個」なので、「6個」は “half a dozen”、もしくは “half dozen” となります。
覚えておきたい “dozen”
ニュージーランドのレストランでも生牡蠣を出すところがあるのですが、そんな場合には決まって6個か12個を選べるようになっています。
メニューには “1/2 dozen (もしくは half dozen) $25” や “dozen $40” と書かれていたり、略して “doz” という表記になっていることもあります。
“dozen” は海外で目にすることが多いと思いますが、最近ではコストコのような日本に進出している海外企業の店で見かける機会もあるかもしれません。
クリスピー・クリーム・ドーナツもアメリカの会社なので「ダズン」という12個入りのセットがあったりしますよね。
日本ではダース単位ってあまり見かけないので、私も最初は “dozen” の文化に戸惑いましたが、上のように食べ物の場合なら2人でも3人でも4人でも6人でも均等に分けられるので、もっと日本でも浸透するといいなぁと今では思ったりします。
ちなみに、英語には “baker’s dozen” という面白い表現もあって、これは12個ではなく「13個」を表します。
また、”a couple dozen” は2×12で「24」が正解ですが実際には「だいたい24ぐらい」という意味で20から30ぐらいの数を指す場合もあります。
“dozen” の使い方と注意ポイント
実はこの “dozen”、ちょっと面白い特徴があります。
例えば「12個の卵」は “a dozen eggs” と表しますが、これが「24個の卵」になっても “two dozens” とは言わないんです。”two dozen eggs” が正解です。
ちょっとややこしいと思いましたか?
でも、あるルールを思い出したら簡単に覚えられるんです。
“hundred” という単語をみなさんご存知だと思います。「100」という意味でしたよね。
では「200」を英語で表すと、どうなるでしょうか?
“two hundred” でしたよね。”two hundreds” にはなりません。
“dozen” もこれと同じように数字のユニットを表すので、同じルールなんですね。
“dozen” の前に来る数字がいくつになっても “dozen” のままで、複数形の “s” はつきません(後ろに来る名詞には必ず “s” がつきます)。
“dozens” を使うこともある
では、絶対に “dozens” と言わないかというと、そんなことはありません。
“dozens of 〜” は「何ダースもの〜、何十もの(多数の)〜」という意味で使われます。
- dozens of people
たくさんの人 - I’ve told you dozens of times!
何十回も言ったでしょう!
みたいな感じで使われます。
このルールは “hundred” も同じでしたよね。”hundreds of 〜” で「何百の〜、非常に多数の〜」を表します。
数の単位を表す “score”、”gross” とは?
ちなみに「12」ではなく「20」という数字のユニットを表す “score” という単語もあります。
こちらも使い方は “dozen” と同じで、”scores of 〜(多数の〜)” という意味でも使われます。”scores of people” で「多数の人」という感じですね。
さらに、”twelve dozen(12ダース=144個)” を表す “gross” という単語もあります。滅多にお目にかかりませんが…。
「数」にまつわる英語表現はこちら
今回紹介した “dozen” 以外にも、英語で物を数える時に知っておきたい表現はこちらで紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
■不可算名詞についてはこちら↓
■「以上」「以下」「未満」を英語できちんと表せますか?
■”many、much、a lot of、lots of、plenty of” の使い方のおさらいはこちら↓