数えられるものを「たくさんの、多くの」と表現するときに “many” を使っている人、結構多いのではないかと思います。
でも、”a lot of” や “lots of” という表現もありますよね。
ではこれらの違いは何なのでしょうか?
今回は、日常会話での基本的な使い方・使い分けをおさらいしたいと思います!
“many” って、実はそんなに使わない?
「多くの」を表す単語は?と言われると、真っ先に思い浮かべるのが “many” ではないかと思うぐらい、有名な単語ですよね。
【数えられる名詞と共に使う】と、どの参考書にも書いてある通り、これが基本の「き」です。なので、
- She has many friends.
彼女はたくさん友達がいる
のような文章に全く違和感はないと思います。
…でも、私がニュージーランドで生活していて気付いたことがあるんです。
それは、上のような肯定文では “many” は実はあまり使われない、ということ。
ちょっとかしこまった印象がするので、普段の会話では “a lot of” や “lots of” の方がよく使われる印象があります。
- She has a lot of friends.
- She has lots of friends.
という感じですね。
“a lot of” と “lots of” の違い
“a lot of” と “lots of” の違いは何だと思いますか?
それは “lots of” のほうが “a lot of” よりもさらにカジュアルな表現ということです。意味自体はどちらも同じで、どちらも “many” よりくだけた言い方になります。
なので、日常会話の中で使われることが多いんですね。
“a lot of、lots of” の使い方。”many” の使い方との違い
次に、”a lot of” と “lots of” の使い方を見てみましょう。
これは “many” と大きな違いがあって、それは “a lot of” と “lots of” は【数えられない名詞】と一緒に使うこともできる、ということです。
例えば、体調が悪くて病院に行ったときに、お医者さんからこんなふうに言われたことがあります↓
- Drink a lot of water.
たくさん水を飲みなさい
【数えられない名詞】を「たくさんの」と形容する場合には “much” を使う、と習ったと思いますが、これも実際はちょっと注意が必要で、普通の肯定文では “much” はあまり使われないんです。
例えば、上の例文で言うと、
- Drink much water.
とは言わずに、”a lot of water” や “lots of water” と言うのがナチュラルです。
つまり、口語に限って言うと、数えられる名詞でも数えられない名詞でも「多くの」を表す場合には “a lot of” と “lots of” の出番がとても多いということです。
“many” を使うのは、こんな場合
会話では “many” よりも “a lot of” や “lots of” の方がよく使われるなら、”many” はどんな場合に使うのでしょうか?
“many” がよく使われるのは、否定文や疑問文です。例えば、
- There weren’t many people there.
そこには人があまりいなかった - I don’t have many friends.
私にはあまり友達がいない - Did you get many Christmas presents?
クリスマスプレゼントたくさんもらった?
みたいな感じですね。”not” と組み合わさると「あまりない」といったニュアンスになります。上の3つの例文では “a lot of” も使えますよ。
そして、肯定文で “a lot of、lots of” ではなく “many” だけが使われる場合というのもあります。それは、years・so・too・as などと一緒に使われる時で、
- He’s lived in the UK for many years.
彼はイギリスに長年住んでいる - There were so many people in the room.
その部屋にはとても多くの人がいた - I accidentally bought too many eggs.
うっかり卵をたくさん買いすぎてしまった - You can borrow as many books as you can read.
読めるだけいくらでも多くの本を借りられます
上のような場合には “a lot of” や “lots of” に置き換えることはできません。
日常会話の参考に
“a lot of” と “lots of” は日常会話ではとてもよく使われるものの、フォーマルな書き言葉では “many” や “a large number of” なんかが使われることが多いです。
また、肯定文で “many” を使っても文法的にはなんの問題もないので、間違いだとは思わないでくださいね。
あくまでも普段の日常会話での参考になればと思います。
■数えられない名詞(不可算名詞)についてはこちらで詳しく紹介しています↓