“can” と “be able to”。どちらも「〜できる」を表す英語ですよね。
ではこの2つ、どうやって使い分けていますか?
何となく…で使っている人も、今日からスッキリ使い分けてみましょう!
“can” と “be able to” の違い
このサイトではおなじみのEnglish Grammar in Useには、”be able to” と “can” の違いはこう書かれています↓
You can say that somebody is able to do something, but can is more usual.
「〜できる」という能力を表す場合には “can” も “be able to” もどちらも使えます。
ただ、口語では “can” の方が圧倒的によく使われていて、”be able to” を使うとフォーマルすぎると言うか、ちょっと不自然な感じがすることもあります。(可能性を表す場合には “be able to” も使われて、こちらの方が “can” よりフォーマルな表現になります)
でも、”can” は文章によっては使うことができなかったり、逆にほぼ “can” が使われる場合もあるので、使い分けをまとめてみました!
“be able to” しか使えない場合
“can” が使えない場合、というのがいくつかあります。
それは、文法的にそこに助動詞を入れることができない場合で、それらの場合には必ず “be able to” になります。
■【助動詞】の後ろに来る時
助動詞(will, should, may, might, mustなど)と一緒に使う場合には、必ず【助動詞+be able to】という形になります。例えば、
- She will be able to walk soon.
彼女はすぐに歩けるようになるだろう - Unfortunately, I won’t be able to attend the meeting.
残念ながらその会議には出席できません - Applicants must be able to speak fluent English.
応募者は流暢な英語を話せないといけない
のような感じですね。他の助動詞の後に “can” を続けることはできません。
■【完了形】で使う場合
“can” には過去分詞というものがないので【have/has+過去分詞】などで表される完了形で使う場合には “be” の過去分詞 “been” を使って【have/has+been able to】になります。これは否定形で使われることが多いです。
- I haven’t been able to sleep lately.
このところ眠れない - I haven’t been able to contact him for a week.
彼と1週間連絡が取れない
■【to 不定詞】として使う場合
“to can” というパターンは文法的に存在しないので、必ず【to+be able to】になります。
- I’ve always wanted to be able to play the piano.
ピアノが弾けるようになりたいとずっと思っていた - Do I need to be able to speak English?
英語が話せる必要はありますか?(話せないといけませんか?)
“can” の方がよく使われる場合
最初に「”can” と “be able to” はどちらでも同じ意味で使えるけど、”can” の方がよく使われる」と紹介しました。
“be able to” は使わないということではないので、使われることもあるのですが、実はほぼ “can” が使われる場合というのがあります。それは、
■五感を表す動詞と一緒に使う時
see, hear, smell, taste, feel などの五感を表す動詞と一緒に使う場合には、”can” を使うのが一般的です。
- I can see you.
君が見えるよ - Can you hear me?
私の声が聞こえる?
■「やり方を知っている」を表す時
“know how to” という意味での「やり方を知っている→できる」という能力を表す時は “can” が使われることが多いです。
- I can cook.
私はお料理ができます - Can you drive a car?
車を運転できますか?
* “be able to” は「シチュエーション的/物理的に可能?」のようなニュアンスで使われることが多いように思います。
例えば、”Are you able to cook?” は手にケガをしている人に「できる?」と聞く場合や、時間的・器具的な制約があったりして「できる?」と聞くような感じです。
■話しているその瞬間の「〜できる」
これはAdvanced Grammar in Useにいい例文が載っています。
- Watch me, Mum; I can stand on one leg. (not…I’m able to stand on one leg.)
ママ見て!片足で立てるよ!
こんなふうな、今話している間に起こっている「〜できる」を表す場合には “be able to” は使わないんですね。
■受け身の前に来る時
受け身(受動態)の文章では “can” が使われることがとても多いです。例えば、
- This can be used as a sofa or a bed.
これはソファとしてもベッドとしても使える
みたいな感じですね。
■物や場所が主語の場合
主語が人ではなく、物や場所が「〜できる」を表す場合には “can” を使うのが一般的です。
- This room can sleep up to 3 adults.
この部屋は3人まで泊まれます
まずは “be able to” の使い方をマスターしよう
なんだか色んなパターンがありすぎて、ちょっとややこしくなってきましたか?
まずは文法的に “be able to” しか使えないパターンだけをマスターしてしまいましょう!その他の場合には圧倒的に “can” の方が出番が多いので、とりあえず “can” を使うというのも1つの手かもしれません。
ちなみに、”can’t” を省略せずに書くと “cannot” が正解です。”can not” と2つに分けてしまう人が意外に多いので、気をつけてくださいね。
過去形の「〜できた」の使い分けは?
過去形の「〜できた」を表す “could” と “was/were able to” の使い分けは、ちょっと注意が必要です。
多くの人が間違えてしまうのが「〜に行くことができた」「〜を見つけられた」のような、一回の動作に “could” を使ってしまうこと。こんな場合には “was able to” や “were able to” を使って表します。
詳しくはこちらのコラムで紹介しています↓
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