日本の学校の授業で習う英語や、日本で「英語」と呼ばれている英語はアメリカ英語であることがとても多いと思います。
でも実は、気付かないうちに日本語の中に定着しているイギリス英語もあるんです。
今回は、そんな中から車に関連する「トランク」「ボンネット」「ガソリンスタンド」を、イギリス英語かアメリカ英語か、それとも和製英語かというクイズ形式で紹介していきたいと思います!
車の「トランク」は英語なの?
車の「トランク」という言葉は完全に日本語の中に溶け込んでいますよね。
別の言葉で言いなさいと言われても、もはや言えないぐらいです。
そんな「トランク」は和製英語かちゃんとした英語か、どちらだと思いますか?
実はこれは、立派な英単語です。アルファベットで書くと、
trunk
です。では、これはイギリス英語でしょうか?もしくはアメリカ英語なのでしょうか?
正解は…アメリカ英語です。
アメリカ英語では車の後部の荷物入れの部分を “trunk” と呼びます。
でも、イギリス英語では “trunk” とは呼ばないので、ニュージーランドでも “trunk” はほとんど耳にしません。イギリス英語では、
boot
です。例えば、
- I’ve got a spare tyre in the boot.
スペアタイヤがトランクの中にあります
といった感じで使われます。ちなみに「タイヤ」もイギリス英語では “tyre”、アメリカ英語では “tire” のようにスペリングがちょっと違います。
車の「ボンネット」は英語なの?
車の後部にあるのが「トランク」なら、前部にあるのは「ボンネット」ですよね。
このボンネット、ちょっと和製英語っぽい感じもしますが、英語で通じると思いますか?
私はこれを初めて知った時にはビックリしたのですが、これも確かにちゃんとした英単語なんです。
bonnet
と書きます。アクセントと発音は /ˈbɒn.ɪt/ なので注意してくださいね。カタカナ読みの「ボンネット」では通じません。
では、これはイギリス英語とアメリカ英語、どちらだと思いますか?
実はこれは、イギリス英語なんです。アメリカ英語では「ボンネット」のことを、
hood
と呼びます(発音は /hʊd/)。
同じ車の部位でも、イギリス英語の「ボンネット」とアメリカ英語の「トランク」が定着している日本って面白いですよね。
「ガソリンスタンド」を英語で言うと?
イギリス英語とアメリカ英語の違いの定番として例に挙げられることも多い「ガソリンスタンド」。
でも「ガソリンスタンド」は和製英語なんです。英語では「スタンド」とは言わずに、”station” を使います。
では、日本語にもなっている「ガソリン」はイギリス英語とアメリカ英語、どちらだと思いますか?
正解は、アメリカ英語です。
アメリカ英語で「ガソリン」はそのまま “gasoline” ですが、省略して “gas” と言うので「ガソリンスタンド」は、
gas station
と呼ばれます。
一方、イギリス英語ではガソリンのことを “petrol” と呼ぶので「ガソリンスタンド」も、
petrol station
と呼ぶのが一般的です。
“petrol” の読み方は「ペトロール」ではなくて /ˈpetrəl/ なので、こちらも注意してくださいね。
車にまつわる英語コラムはこちら
アメリカ英語とイギリス英語
冒頭でも少しふれたように、日本ではアメリカ英語に圧倒されている感が否めません。
私はニュージーランドに来た当初、イギリス英語の影響がとっても強いニュージーランド英語にすごく戸惑いました。
同じ「英語」なのに、学校で習った(アメリカ)英語とは違う…という場面も多々ありましたが、慣れてくるとその違いもとても興味深くて面白いなと私は思っています。
イギリス英語に興味のある方は、過去に紹介したイギリス英語関連のコラムもぜひ読んでみてくださいね!