“judgmental” という単語を耳にしたことはありますか?
私自身、日本にいるときには知らなかったのですが、英語では結構よく使われる単語です。
今回はぜひ知っておきたい “judgmental” の意味と使い方、そして “judgmental” に思う「今の時代の息苦しさ」みたいなものを書いてみたいと思います。
“judge” の形容詞 “judgmental”
“judgmental” はパッと見て分かるように “judge” の形容詞です。
“judge” は「判断する」という動詞で使われたり、名詞で「裁判官、審判、審査員」といった意味もあります。“judgment” も名詞ですが、こちらは「判断、評価、判断力、判決」みたいな意味で使われます。
では、話は戻って “judgmental” ってどんな意味だと思いますか?例えば、
- He’s so judgmental.
という文はどんな意味なのでしょうか?「判断力がある」と勘違いしてしまいそうですが、実はそうではないんです。
“judgmental” の意味とは
“He’s judgmental.” とは全く褒めていないんです。むしろ逆です。それは、“judgmental” がこんな意味だからです↓
(disapproving) judging people and criticizing them too quickly
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
一言でピッタリ当てはまる日本語がないのでちょっと表現しにくいのですが、ザックリ言うと、
- すぐに決めつけて批判するような
- よく知らないで自分の価値基準だけですぐに批判するような
みたいな意味になります。と言うのも、実は動詞の “judge” には「(人)を批判する」という “criticize” の意味もあるんです。
なので、“judgmental” はすぐにこうだと決めつけて批判したり、よく知らないのに自分の価値観だけで断定して批判するような場合に使われます。
あなたの周りにそんな人はいませんか?
“judgmental” の使い方と例文
まずはスペリングの確認を。
“judgmental” は “judge” から来ているので、ついつい “judgemental” と書いてしまいがちですが、“judgmental” です。ただ、“judgemental” も間違いではないので、こちらもちらほら見かけます。
そして、“judgmental” はどんなふうに使うかと言うと、例えば、何かに対して相手がこうだと自分の価値観ですぐに決めつけて批判めいたことを言ってきたら、
- You’re being so judgmental.
- Don’t be judgmental.
- That sounds judgmental.
と相手をたしなめたり、
- You’re so judgmental.
- You’re such a judgmental person.
みたいにも言えますが、これは結構キツイ言葉です。
私がニュージーランドで暮らして感じたのは、社会全体として “judgmental” なのは良くないことだという意識がとても強いということでした。なので、自分の発言が “judgmental” だと相手に思われる可能性がある場合は、
- I’m trying not to be judgmental (but 〜).
- I don’t mean to be judgmental (but 〜).
- I don’t want to sound judgmental (but 〜).
みたいにワンクッションを挟むこともあります。「そんなつもりはないんだけど」と先に言っておいてから、「でも私はこう思うよ」と自分の意見を言います。
また、“be judgmental” の代わりに動詞の “judge” を使って “I don’t mean to judge (but 〜).” とも言えますよ。
“judgmental” になっていませんか?
ここからは私が個人的に思うことなのですが、日本に帰ってきて感じるのは “judgmental” な社会だなぁということです。もちろんそうではない人もたくさんいて、全員が全員 “judgmental” だと言うつもりはありません。
ただ、人(特に他人)の見た目やその瞬間の言動だけを切り取って「そんなことをする人はこんな人だ」「それは悪だ」と決めつけて批判したりするのは、あまりにも短絡的だと感じます。
“judgmental” な人が周りに増えてくると、息が詰まりませんか?
と言う私も、ふとしたときに “judgmental” になってしまったりするので、“judgmental” という単語をどこかで耳にしたり目にするたびに「judgmentalにならないように」と自分に言い聞かせています。
この「non-judgmental であること」は特に海外に出たときにはすごく大事なのではないかなと個人的には思います。自分の価値観が他の人の価値観と同じとは限らないと意識することの大切さも感じる今日この頃です。
■「人それぞれ」という感覚も忘れたくないですね↓
■”non-judgmental” であることは「寛容な社会」に欠かせない要素です↓