私が住んでいる地域は、昨日はとても風が強くて吹き飛ばされそうになりました。
私がニュージーランドで住んでいたのも一年中とても風が強い町で、その中でも特に風が強い日は日本の台風並みでした。大木が根こそぎ倒れたり、ゴミの日には外に出された車輪付きのゴミ箱が風で吹き飛ばされたり、なんてことはよくあって、帽子が風で吹き飛ばされる、風で傘が裏返ってしまう…なんてこともしょっちゅうでした。
そこで今回は「風で飛ばされる」「風で吹き飛ばされる」を表すときによく使われる英語表現を紹介したいと思います。
「風で吹き飛ばされる」を英語で言うと?
風が吹いて何かが飛んで行ってしまう、を表す時によく使われる単語は、
blow
です。「(風が)吹く」という意味もありますが、受け身の形で「(〜が)風で吹き飛ばされる」「(〜が)風で吹き飛ぶ」を表す時にとてもよく出てきます。
ポイントは away や off、over、down などの副詞や前置詞と一緒に使うことです。
- My hat got blown away by the wind.
帽子が風で吹き飛ばされた - I almost got blown away by a gust of wind.
突風で飛ばされそうになった - Our rubbish bin was blown away in the storm.
うちのゴミ箱が嵐で吹き飛ばされた - The roof was blown off by the strong winds.
強風で屋根が吹き飛ばされた - The roof was blown off the building.
建物の屋根が吹き飛ばされた - A truck was blown over in the high winds.
トラックが強風でひっくり返った - Trees were blown down by the storm.
嵐で木々がなぎ倒された
“away” は遠くに吹き飛ばされる感じ、“off” はくっついているものが剥がれる感じ、“over” は倒れる感じ、“down” は地面に倒れる感じのイメージで、組み合わせるだけでいろんなパターンが表現できます。
吹き飛ばす側を主語にすることも多い
そして、私がニュージーランドで生活をして気付いたのは、英語では吹き飛ばす側の「風」を主語に持ってくることも多いということです。例えば、
- The wind blew my hat off.
風で帽子が吹き飛んだ(風が帽子を吹き飛ばした) - A wind gust blew the truck over.
突風でトラックがひっくり返った(突風がトラックを吹き倒した) - The wind was so strong that it nearly blew me off my feet.
風がとても強くて飛ばされそうになった - The storm blew my roof off.
嵐で屋根が吹き飛んだ(嵐が屋根を吹き飛ばした) - The high winds blew my tent down.
強風でテントが倒れた(強風がテントを倒した) - The tornado blew down the trees.
竜巻が木々をなぎ倒した - The blast blew out the windows.
爆風で窓ガラスが吹き飛んだ(爆風が窓ガラスを吹き飛ばした)
みたいな感じで「風が〜を吹き飛ばした」と表現するんですね。日本語で「吹き飛ばされた」と言うと、そのまま受動態を使いがちですが、こういった無生物を主語にもって来るのがとても英語っぽいなと思います。

そして、“blow” には「風で何かが動く」という意味もあるので、吹き飛ぶ側の「物」が主語になることもあります。
- My hat blew away in the wind.
帽子が風で飛んで行った - The roof blew off in the storm.
屋根が嵐で吹き飛んだ - A large tree blew over onto a car.
大木が風で車の上に倒れた - I saw some bikes blow over during the storm.
嵐で自転車がなぎ倒されるのを見た - It was so windy that rubbish blew everywhere.
風が強くてゴミがあちこちに吹き飛んだ
強風に吹かれた時に役立つ表現
嵐や強風でいろんな物が吹き飛ばされたというニュースによく出てくる単語がもう一つあります。それは、
topple
という単語で、意味は、
to (cause to) lose balance and fall down
Cambridge Dictionary
「ぐらぐらして倒れる(ぐらつかせて倒す)」ということですね。強風にあおられた木や車・トラックなどがぐらぐらして倒れる時によく使われます。
- The truck was toppled by the strong winds.
トラックが強風で横転した - The tree was toppled by gusty winds.
突風で木が倒れた - Lots of cargo containers toppled over in yesterday’s wild weather.
昨日の荒れた天気で多くの貨物コンテナが倒れた
木が風で根こそぎもっていかれたときには “uproot” なんていう単語もよく使います。
- The tree was uprooted in the storm.
嵐で木が根こそぎ倒れた - The storm uprooted the trees.
嵐で木が根こそぎ倒れた
台風や強風の時に傘をさしていたら、傘が裏返しになってしまうことってありますよね。そんな場合には、
- My umbrella blew inside out.
傘が裏返しになった
なんかも役に立ちますよ。“inside out” は「内側が外にきている→裏返し」ということです。
“blow” は日常生活でもよく使う基本の単語なので、副詞や前置詞とあわせて使いこなせると表現の幅が広がりますよ!
■“blow” の過去形 “blew” は発音にも注意です。以下のコラムでは “brew” の発音を解説していますが、“blew” はrがlになるだけで、同じように「ルー」の発音になります↓











