“nearly” という単語を耳にしたことはありますか?
私は日本にいた時はほとんど耳にしたことがありませんでした。
それが、ニュージーランドで暮らして、本当にとてもよく使われていることに気付いたんです。
今回は “nearly” の意味と使い方、そして似た単語 “almost” との違いを簡単に紹介したいと思います。
“nearly” ってどんな意味?
まずは “nearly” がどんな意味で使われるかというと、こうです↓
almost; not quite; not completely
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
“almost” と意味は同じなんですね。「完全にはそうではないけど、ほとんどそうだ」を表すときに使われます。
- What’s the time? –It’s nearly four (o’clock).
「今何時?」「もうすぐ4時だよ」 - How old is your daughter? –She’s nearly two.
「娘さんは何歳?」「もうすぐ2歳よ」 - We’re nearly there.
もうすぐ着くよ - I nearly gave up.
もう少しであきらめるところだった - I nearly missed my flight.
もうちょっとで飛行機に乗り遅れるところだった
みたいな感じですね。では、“almost” との違いは何なのでしょうか?
“nearly” と “almost” の違い
上の意味で使う場合には、“nearly” も “almost” も同じように使えます。
実際に、上に登場したの例文はどれも “almost” に置き換えても意味は変わりません。ただ、傾向として、こんなことが言えるのではないかと思います。
- イギリス英語では “nearly”、アメリカ英語では “almost” がよく使われる
- “nearly” は後ろに数字が続くことが多い
- “almost” は副詞・形容詞が後ろに続くことが多い
そして、厳密に言うと、こんな差がある場合もあります。
nearly:ある時点に到達するまでもうすぐ、というニュアンス
almost:何かと類似している、というニュアンス
“nearly” の後ろに数字がくっつくことが多いのも、この微妙なニュアンスが関係しているのかもしれません。
そしてこの違いで、“almost” は使えるのに “nearly” が使えないという場面が出てくるんです。
“nearly” ではなく、“almost” しか使えない場合
●何かと「似ている」を表す場合
何かと似ているという意味で「ほぼ同じ」を表す場合には、“nearly” ではなく “almost” が使われます。例えば、
- He is almost like a father to me.
彼は私にとってほとんど父親みたいなものだ - The tofu burger tasted almost like a real burger.
豆腐バーガーはほとんど本物のハンバーガーの味がした
のような感じです。“nearly” の「進んでいって、到達点までもうちょっと」というニュアンスが当てはまらないからなんですね。
●後ろに no / nobody / nothing などが続く時
また、後ろに来る単語によって “nearly” が使えない場合もあります。
それは、後ろに “no/nobody/nothing” などがくる時です。この場合には “almost” が使われます。
- She knows almost nothing about it.
彼女はそれについてほとんど何も知らない - Almost nobody wanted it.
ほとんど誰もそれを欲しがらなかった - I have almost no friends here.
ここには友達がほとんどいません
これらの “almost” を “nearly” に置き換えて言うことはできません。理屈で暗記するよりも、サラっと口から出てくるように何度も声に出して、ナチュラルな単語の繋がりを身に付けましょう。
「ほとんど」「だいたい」の英語表現
“nearly”、“almost” 以外の表現で表す「ほとんど」「だいたい」もあります。
場面によっていろんな表現があるので、こちらもぜひ合わせてご覧ください!
■“pretty much” は口語でとーってもよく使われます↓
■年齢や時間を「だいたい〜ぐらい」と表す時に使われる “-ish” も口語でよく出てきます↓