寒さがずいぶん和らぎ、すっかり春っぽくなって来ましたよね。
うちの周りでは桜の蕾も大きく膨らみ、花を咲かせるのを今か今かと待っているようです。
そこで今回は「春が来た」を表す英語表現をいくつか紹介したいと思います。ニュージーランドで私が実際によく目にしたり耳にしたものを中心にお届けします!
「春が来た」は “Spring came.” ではない
直訳すると「春=spring」「来た=came」ですよね。でも「春が来た」を “Spring came.” と言うと、正しいニュアンスが伝わりません。
その理由は、日本語では「来た」と表現しますが、これを英語で単純に過去形にしてしまうと、なにか遠い過去のある時点の話みたいなニュアンスになってしまうからなんです。
これは今春らしさを感じている「春が来た」ではないですよね。
では、どうすればいいのかと言うと、ポイントはやはり時制です。
「春が来た」を表す時には【現在完了形】と【現在形】この2つがとてもよく使われます。
現在完了形で表す「春が来た」
現在完了形で表す「春が来た」は学校でも習ったような記憶がうっすらありますが、
Spring has come.
は「春が来た」を表すフレーズの1つです。”has come” にすることで「(待っていた)春がやって来て、今まさにここにある」というニュアンスが出ます。
そして、現在完了形を使ったもう一つのフレーズ、
Spring has arrived.
なんかもニュージーランドではとてもよく目にしました。
初めて目にした時は、”arrive” は日本語から考えるとちょっと思い浮かびにくいなぁと感じましたが、”arrive” はこんなふうに「人」以外の「季節・時」なんかが「やって来る、訪れる」を表す時にも使われる単語です。
現在形で表す「春が来た」
英語をしっかり勉強している方は「春が来た」と言えば、現在完了形を使った “Spring has come.” をパッと思い浮かべるかもしれません。
ところが実際に私がニュージーランドで感じたのは、現在形で表すことがとっても多い!ということです。例えば、
Spring is here!
なんかはとってもよく使う表現で、シンプルだけど「春が今ここにやって来てウキウキしている感じ」も表せてしまいます。
- Winter is over and spring is here!
冬が終わって春が来た!
みたいな感じですね。”finally” を入れると「やっと来た!」とか「待ちに待った」感じが出ます。
- Spring is finally here! The days are getting longer and the weather is getting warmer.
ついに春が来た!だんだん日が長くなって暖かくなって来た
そして、もう一つ現在形を使ったシンプルな表現が、
It’s spring!
です。「今は春です」と訳してしまうと味気ないですが、日本語でも「春だ!」と言うように英語でも春の訪れを表す時によく使う表現です。
- It’s spring! My favourite time of year!
春だ(春が来た)!一年で一番好きな季節です
また、ちょっとオシャレな表現に、
Spring is in the air.
というのもあります。これは直訳すると「春は空気中にある」ですが「空気の中に春の存在が感じられる→春が来た」というニュアンスのフレーズです。
春の兆しが見え始めたら(感じ始めたら)使える表現なので「春らしくなってきた」とか「春めいてきた」みたいな感じですね。
そして、現在形で表す “Spring is here.” や “It’s spring.” は、”officially” を入れると「暦の上で春が来た」を表すこともできるので、実際に春の訪れを肌で感じていなくても使えますよ。
- It’s officially spring even though it doesn’t feel like it.
そんな感じはしないけど(暦の上で)春が来ました - Spring is officially here! Today is the spring equinox.
暦上で春が来た!今日は春分の日です
ちなみに、南半球のニュージーランドにももちろん春分の日はあるのですが(日本の秋分の日にあたります)、カレンダーの区切りで「9月1日」を “the first day of spring” として「春が来た!」と表現することが多いです。日本で言うと3月1日を春の初日とするイメージですね。
“Spring has sprung.” で表す「春が来た」
そして、最後にもう一つ紹介したい「春がやって来た!」を表すフレーズが、
Spring has sprung!
です。これはちょっと面白い英語の言葉遊びで、”sprung” は動詞 “spring” の過去完了です。動詞の “spring” って普段はあまりお目にかからないですが「跳ねる」とか「跳ぶ、跳び上がる」といった意味があります。「バネ」も英語で “spring” なので、バネのはじけるような反発力をイメージすると分かりやすいかもしれません。
春は植物や草木の芽がポンッと現れる季節ですよね。このはじけるような躍動感があるのが “Spring has sprung!” で「春がやって来た!」というワクワクした感じを表すフレーズです。
お住まいの地域によってどれぐらい春が近づいているかは違うと思いますが、今回紹介したフレーズはどれもこの季節によく使われるので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
■「春はもうすぐそこ」「もうすぐ春です」を表すフレーズは以下のコラムで紹介しています↓