感謝をあらわす時に、日本語では「ありがとう」ではなく「すみません」と言ったりすることも多いですよね。
でも、英語では「ありがとう」は基本的に “Thank you” です。
さらに、英語では「〜してくれてありがとう」と、相手に対する感謝をわざわざ口に出して言うことが日本よりも多いように思います。なので、毎日なにかと「ありがとう」を言う機会があるんです。
そこで、ワンパターンにならないように、いろんな感謝の表現方法を紹介します!
“appreciate” で表す「ありがとう」
“Thank you” は誰でも知っていますよね。英語の授業で一番最初に出てくるほど、基本中の基本です。他にも、
- Thanks.
- Thanks a lot.
- Thank you very much.
- Thank you so much.
のようなバリエーションがあります。ただ、ワンパターンになりがちなので、もうちょっと違う表現で感謝を伝えたいと思ったことはありませんか?
別の表現でよく使われるのが、
appreciate
です。これはビジネスのシーンでよく使われますが、もちろんビジネス以外でも使える便利な表現です。何かをしてもらって「感謝します」「助かります」と言いたい時なんかによく登場します。
- I really appreciate it.
- Thank you. I appreciate it.
本当にありがとうございます - I appreciate your help.
- Thank you so much for your help. I really appreciate it.
ご協力(手助け)ありがとうございます - I appreciate your advice.
アドバイスありがとうございます - I would appreciate it if you could/would 〜.
〜していただけるとありがたいです
のような言い方をよくしますが、“I appreciate you.” とは言わないので注意です。“appreciate” の後ろは「誰に」感謝ではなくて、必ず「何に」感謝となるので、
- I appreciate you helping me out.
手伝ってくれてありがとう
のように「I appreciate you+動詞のing形」という形で使われることはあります。
また、“appreciate” は受け身で “〜 is much appreciated” という形でも使えるので、
- (It’s) much appreciated.
ありがとうございます
という使い方もあります。“appreciate” の使い方は以下のコラムで詳しく紹介しています↓

でも、もっと簡単な方法で「ありがとう」を表すこともできるんです。
そして、多くの方がその言い方を知っているはずなのに、あまり使っていないかもしれません。
“kind” で表す「ありがとう」
私がニュージーランドでとてもよく耳にしたのは “kind” を使った感謝の表現です。“kind” を使ったこんなフレーズを習ったのを覚えていませんか?
It’s (very) kind of you to 〜.
この表現、学校で習ったはずですが、イマイチ使えない表現になってませんか?それは「〜してくれるなんて親切ね」という日本語訳のせいだと思うんです。
実際にはネイティブの口からよく耳にするので、今日から早速使ってみましょう。使い方は簡単です。
相手が自分のために、頼んでいないのにわざわざ何かをしてくれて、“Thank you” だけじゃ物足りないかな?と感じた時なんかにピッタリです。
この「頼んでないのに」がポイントです。“kind” は「親切な・優しい」という意味です。頼んでないのにやってくれるのが親切ですよね。
以前働いていたカフェでは、セルフサービスでもないのに、飲み終わったコーヒーカップをお客さん自らカウンターに持ってきてくれる事が多かったんです。そして「美味しかったよー」と言って帰って行くんです。私はその習慣をすごくいいなと思ったので、カフェに行った時には自分でもそうしていたのですが、そうすると店員さんから、
- Oh, that’s very kind of you.
と言われるんです。他にも、海外旅行のお土産を友人に渡した時なんかに、
- That’s very kind. You shouldn’t have. Thank you!
と言われることもあります。ちょっと大袈裟に聞こえますが、日本語で「ありがとう!こんなことしてくれなくてもよかったのに」と言うのと同じニュアンスを感じます。
日本語では「ご親切にありがとうございます」と言うことがありますよね。もしくは「わざわざありがとうございます」と言うこともあります。そんな時に気軽に使ってみましょう。
ニュージーランドでは、“kind” を “sweet” に変えて、
- That’s sweet of you.
とも言いますよ。例えば、同僚がコンビニに飲み物を買いに行ったついでに、私の分まで買ってきてくれたら “That’s very sweet of you!” と言うと思います。わざわざありがとう!と喜んでいる気持ちが伝わりますよ。
grateful、Ta、Cheers! で表す「ありがとう」
他には、丁寧な感謝の表現なのでカジュアルな日常会話ではあまり登場しませんが、
grateful
という単語を使うこともできます。「(人が)感謝している」を意味する形容詞なので、主語は必ず「誰」になりますよ。
- I’m grateful for your support.
あなたのサポートに感謝しています - We are very grateful to those who have supported us.
私たちを支えてくださった方々に深く感謝しています - I am grateful to all of you for your kind wishes.
皆さんの温かいお言葉に感謝しています
“Thank you” よりも重みがある感謝の表現なので、ちょっとかしこまったスピーチや、書き言葉で登場しやすいです。間違えて “greatful” と書いてしまいやすいので注意してくださいね。
その他にも、ニュージーランド・オーストラリアでは、
Ta
も「ありがとう」をカジュアルに表すときに使われます(詳しくは以下のコラムをご覧ください)。
そして、カジュアルな「ありがとう」と言えば、イギリス英語圏でよく使われるのは、
Cheers
です。お会計でお釣りやレシートをもらった時や商品を受け取った時など、何かほんのちょっとした「どうも(ありがと)」みたいなシチュエーションで日常的に本当によく使います。
カジュアルなメールの最後にも “Kind regards,” の代わりに “Cheers,” がよく使われますよ。
感謝は具体的に表現すると伝わりやすくなる
今回のコラムで紹介したように「ありがとうございます=Thank you」だけではありませんね。
感謝の気持ちは具体的に言えば言うほど、相手に伝わりやすくなります。
これは、日本語も同じだと思います。誕生日プレゼントを渡して「ありがとう」だけよりも「ありがとう!これすっごく気に入ったよ」とか「ありがとう!キレイなお花ね」と言ってもらったら、こちらまで嬉しくなります。
英語でも、本当に嬉しい時は “Thank you so much.” の後ろに、それをどれだけ気に入ってるかなど付け加えるだけでも、相手への伝わり方は違うはずですよ。
■“Thank you” と言われた時の返し方は、こちらで紹介しています↓
■ちょっとフォーマルな「ありがとう」によく使われる “appreciate”。詳しい使い方はこちら↓