「ふとん」って英語で何て言うのでしょうか?
皆さんご存知のように、欧米ではベッドで寝ることが多いですよね。でも「掛け布団」はあります。あの「掛け布団」って英語でなんて呼ぶのでしょうか?
実は “futon” は英英辞書にも載っているちゃんとした英単語なのですが、私たちがイメージする日本の「ふとん」とはちょっと違うんです。
今回は、ちょっと知っておきたい「ふとん」の英語表現のお話です。
「掛け布団」は英語で何て言う?
私は初めてホームステイをした時に、掛け布団にどうやらダニがいるっぽくてホストマザーに伝えたかったのですが「掛け布団」を英語で何て言うのかさっぱり分からなかったことがあります。
そこで学んだ「掛け布団」を意味する単語は “duvet(発音は /ˈduː.veɪ/)” です。
“duvet” はイギリス英語で使われる単語で、ニュージーランドでは羽毛・ウール・マイクロファイバーの掛け布団などが売られていますが、どれも “duvet” と呼ばれています。
アメリカでは “duvet” ではなく、”comforter” と呼ばれることが多いそうですよ。
「ふとん」は英語で “futon”?
“futon” は英語でも通じると書かれているサイトをいくつか見かけましたが、確かに “futon” はちゃんとした英単語で、英英辞書にもたいてい載っています。
ただ、私たちが普段使っている「布団」とはちょっと違うんです。どう違うのか、英英辞書の定義を見てみましょう。
a Japanese MATTRESS, often on a wooden frame, that can be used for sitting on or rolled out to make a bed
(オックスフォード現代英英辞典)
木のフレームに載せる?「座るために使う」とは座布団のことでしょうか…?
a type of mattress, originally from Japan, that can be rolled up, or a bed or seat made from such a mattress
(Cambridge Dictionary)
最後の “seat” が気になります…
a mattress that is used on the floor or in a frame as a bed, couch, or chair
(Merriam-Webster Learner’s Dictionary)
ここにもまた「フレーム」が出てきて、”couch” や “chair” という単語が並んでいますね。
a mattress used for sleeping on, especially in Japan
(ロングマン現代英英辞典)
やっとしっくりきました!
ということで、日本の「布団」を実際に見たことがない欧米の人がイメージする “futon” って日本の「布団」じゃないことが多いので注意が必要です。
Googleで “futon” を画像検索してみると、トップにこんなのが出てきましたよ↓
全然違いすぎて、もう笑うしかないですね。
私がニュージーランドで買った “futon bed” も、上の写真の真ん中の段の左端にあるような、ソファーを倒してベッドにするものです。こちらの人は、これを “futon” と呼ぶんですね…。ニュージーランド版のメルカリみたいなサイトでも、”futon” で検索すると上と同じようなものばかり出てきます。
しかも、上の写真にあるマットレスに布団の柔らかさ・軽さはなく、イメージ的には体育の授業で使った体操マットを分厚くして若干柔らかくしたぐらいのズッシリ感です。
なので、日本の「敷き布団」を伝えたい場合には “Japanese soft futon mattress” と言った方がいいかもしれません。
「ふとん」関連のボキャブラリー
最後に「ふとん」に関連する単語やフレーズを少しだけ紹介しておきましょう。
意外と間違えやすいのが「枕カバー」。
「枕=pillow」「カバー=cover」なので “pillow cover” で良さそうな気がしますが、そうではなく “pillowcase” が正解です。”pillow cover” は「クッションカバー」のことを指します。
また、日本の「ふとん文化」を海外の人に紹介する時には、こんな表現も役に立つかもしれません↓
- (布団を)敷く:lay out, set up, make a/the/one’s bed
- (布団を)たたむ:fold (up)
- (布団を)しまう、片付ける:put away
- (布団を)干す:air (out)
■「片付ける」の英語表現はこちら!↓
今回のコラムで紹介した “duvet” や “comforter”、”pillowcase” は海外で生活する方はぜひ覚えておいてくださいね!
ニュージーランドやオーストラリアではシーツや布団カバーなどは “manchester” と呼ばれます↓
■「ボックスシーツ」は英語で?海外でよく見かける “flat sheets(フラットシーツ)” についても紹介しています↓