誰もが知っている “good” という単語。今さら辞書で意味を調べることもないですよね。
では、”a good chance” や “a good salary” ってどんな意味?と聞かれたら、何と答えますか?
迷わず「良いチャンス」や「良い給料」が思い浮かんだ方は、今回のコラムもぜひ最後までご覧ください。
今回は、”good” の「良い」以外の意味のお話です。
“good” で表す「大きい、多い」
以前、別のコラムで「給料」を表すボキャブラリーを紹介しましたが、給料をたくさんもらっている人のことを、
- He earns a good salary.
と表せます。でも、この “good” は実は「良い」という意味ではないんです。
“good” には「良い」以外にも、こんな意味があります↓
large in amount, size, range etc
ロングマン現代英英辞典
つまり、”a good salary” は「大きい額の給料=たくさんの給料」というのが本来の意味なんです。
給料は多いほうが良いですよね。なので、結果的に「多い給料→良い給料」になりますが、元々の意味は「たくさんの給料」ということです。
“a good+名詞” の使い方いろいろ
この「大きい、多い、十分な量の」 という意味の “good” は名詞の前にくっつくのがポイントです。
例えば、パッと思い付いたものを挙げてみると、
- The room is a good size.
その部屋は(十分)大きい - They have a good selection of local wine.
あの店は地元ワインの品揃えがいい(=たくさんある) - There’s a good chance of rain tonight.
今夜は雨の可能性が高い - A good portion of the movie was filmed in Japan.
その映画の大部分は日本で撮影された - He won the election by a good margin.
彼はその選挙に大差で勝った
という感じで、特に “a good chance” は「良いチャンス」だと勘違いしやすいので要注意です。「高い可能性、十分な見込み」が正解です。
“a good” で表す「少なくとも」
さらに、”good” にはちょっと面白い使い方があるんです。次の文章はどんな意味だと思いますか?
- There were a good 100 people in the hall.
一見すると「ホールには100人の良い人がいた」っぽい感じもしますが、そうではありません。
これは「少なくとも100人、おそらくそれ以上の人がいた」という意味になるんです。
なぜそうなるのかと言うと、”a good 100 people” のように “a good” の後ろに数字が付くと、”at least , and probably more” という強調する意味を持つんですね。なので他にも、
- Mike is a good ten years older than me.
マイクは私より少なくとも10歳(それ以上)年上だ - It takes a good 30 minutes to get there.
そこに着くのに少なくとも30分(それ以上)かかりますよ - I waited a good hour and a half.
少なくとも1時間半(それ以上)待った
みたいに使われます。必ず “a good 〜” になるのがポイントです。
先ほど紹介した「大きい、多くの、十分な量の」という意味を知っていると、これもすんなり理解できると思います。
簡単な単語こそ辞書を引いてみよう
誰かと会話をしていて、相手が言ったことが自分の知っている単語なのに、会話の流れからして不可解な意味になってしまったり、イマイチ意味が伝わってこないような場合ってありませんか?
そんな時は、その【自分が知っている単語】が全く別の意味で使われていることも多いんです。
簡単すぎて今さら辞書を引くまでもないという単語や、カタカナでも浸透している英語に限ってそういうことがよく起こるので「あれ?」と思った時には、調べるクセをつけるといいですね。
“good” の意味にまつわる英語コラム
■”You’re good to go” ってどんな意味?
■”Good on you!” の意味とは?
■”All good.” ってどんな意味?