“please” は丁寧にお願いするときに使う、と覚えていませんか?
それも間違ってはいませんが、それだけで覚えていると、”please” の本来の使い方を誤解してしまうこともあります。
今回は、”please” の基本的な使い方と、日本人が忘れがちだけど絶対に “please” を忘れてはいけない場面をおさらいしたいと思います!
“please” の基本的な意味
“please” の意味は?と聞かれたら、どう答えますか?
たまに「〜(を)ください」という意味だと誤解している人もいますが、そうではありません。
“please” は基本的にお願いする時に使います。
私が思う、日常生活の中で絶対に覚えておきたい “please” の意味・使い方は、以下の2つです↓
1. used to make a request more polite
(Cambridge Dictionary)
2. used when accepting something politely or enthusiastically
では、それぞれ具体的にどんなふうに使うのか、見てみましょう!
![Please Wait...](https://farm3.staticflickr.com/2074/5719519215_c1079fc530_z.jpg)
お願いをより丁寧にする “please”
“please” はお願いをさらに丁寧にする場合によく使われます。
例えば、レストランで食事をしていてお水が欲しくなったら、ウェイターさんに “Excuse me, water please” と言っても、もちろん通じます。
でも、これは丁寧な表現ではありません。
“please” を付けているのに、なぜ丁寧ではないのでしょうか?
“please” を付ければ丁寧になるのではなくて、お願いする表現をさらに丁寧なものにするのが “please” の役割だからです。
つまり、”please” が「〜(して)ください」なのではなく、
- Can you 〜?
- Could you 〜?
- Would you 〜?
- Can I 〜?
- Could I 〜?
のようなフレーズが「〜(して)ください」にあたり、”please” はそれをさらに丁寧にしているだけなんですね。なので、この場合には、
- Can I have some water, please?
お水をください(お願いします)
のようにお願いすると丁寧になります。
日本語では「〜してください。お願いします」のように、敢えて「お願いします」と言うことは少ないと思いますが、英語では “please” を付けることによって、丁寧さが増すんですね。
相手のオファーを受け入れる “please”
英語を話し慣れていない人が忘れがちな “please” がこれです。
上の定義の2番目に出てきたように、相手の申し出を受け入れるときに使います。
丁寧な表現には違いないですが、ネイティブはこの使い方では必ずと言っていいほど “please” を使います。小さな子どもでも “please” を言うようにしつけられるので、それぐらい大切なんです。
具体的にどんなふうに使うのかと言うと、
- Would you like some more tea?
もう少し紅茶をいかがですか?
−Yes, please. - Do you need a bag?
ビニール袋いりますか?
−Yes, please. - Would you like me to take your picture?
写真をお撮りしましょうか?
−Oh, yes, please. Thank you. - What would you like to drink? Tea, coffee, or water?
何をお飲みになりますか?
−Uh, coffee, please.
みたいな感じですね。”Yes, please.” はセットフレーズとして覚ておくといいかもしれません。
最後の例文のように「何がいい?」と聞かれた場面では “〜, please” だけでもOKですが、自分から「〜ください」と頼む場合には、先ほど紹介したように “Can I have 〜 (, please)?” のような表現を使った方がいいと思います。
![Yes Please!](https://farm9.staticflickr.com/8713/16771121050_330717eb68_z.jpg)
注意したい「Please+命令形」
“please” を付けるだけで丁寧になるわけではないのはお分かりいただけたと思いますが、ちょっと注意したいのが【please + 命令形】の使い方です。
英語の命令形は主に、相手にとって好ましいことや言われた通りにするのが自然なとき、ルール的なものを表すときに使われることが多いです。
それに “please” がくっつくと「どうぞ」「どうか」というニュアンスになります。例えば、
- Please come in.
どうぞお入りください - Please have a seat.
どうぞお掛け下さい - Please feel free to contact us if you require any further assistance.
ご質問等ございましたらどうぞお気軽にご連絡ください - Please do not touch.
触らないでください
のような感じですね。ただ、
- Please reply as soon as possible.
至急返事をください
のように、相手にわざわざやってもらうお願いごとを【Please+命令形】で言ってしまうと、相手に “No” と断る余地を与えない、威圧的な印象になってしまうことがあります。
そんな場合には、”Could/Would you 〜?” や “Would you mind 〜?”、もしくはビジネスのメールでは、
- I would be grateful if you could reply as soon as possible.
至急お返事を頂けるとありがたいのですが
のような表現が使われますよ。
日常生活の中で使うことの多い “please” だからこそ、使い方をしっかりマスターしておきたいですね。
■”Excuse me” も日常生活でものすごくよく使うフレーズです↓
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