街を歩いていて、英語で道を聞かれたことはありますか?
急に英語で話しかけられたらドキドキするかもしれませんが、相手は探している場所を見つけられなくて困っているはずです。
「英語で説明なんてできない…」と言わずに、知っている場所だったら手伝ってあげたいですね。
地図を書いてあげたり、近くならそこまで連れて行ってあげられるといいのですが、毎回それができるとは限りません。
そこで、今回と次回のコラムでは、口頭で道案内をする時に役立つフレーズを紹介したいと思います。
道案内、その前に
まずは、道案内の表現を紹介する前に、知っておきたい3つのポイントがあります。
①道案内で使える表現はたくさんある
人によって言い方が違ったり、使う単語が微妙に違ったりします。
表現には色んなパターンがあるので、このコラムで紹介するのは、ほんの一例です。
②道案内でよく出てくる “down / up” の使い方
“Go down the street” という表現がよく使われますが、この “down” は必ずしも坂を下りていく、とは限りません。
英語では、平坦な道でも自分から遠ざかっていくのを表す場合に “down”、何かに近付く場合に “up” を使うことがよくあります。
③“block” の概念
日本語で道案内をする時には「2本先の通りを右に」なんていう表現をしますが、英語では “block” を使って表現することも多いです。
“block” とは「区画」という意味ですが、通りと通りに挟まれた一区間が “block” です。ちょうどピッタリの写真がありました↓
この地図の白い線が道だとすると、赤色・灰色や茶色の部分が “block(s)” と呼ばれるところです。
では、まずは道を聞かれる時のフレーズから見てみましょう。
「〜への行き方を教えて下さい」を英語で
まずは、道を聞かれる時によく耳にするフレーズから見ていきましょう。海外では自分が尋ねる側になるかもしれないので、しっかり覚えておきたいですね!
道を尋ねるには「〜へはどう行ったらいいですか?」が定番です。
まずは、知らない人に話しかけるので “Excuse me” から始めると、丁寧でいいと思います。(”Excuse me” の使い方について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ↓)
ここでは、駅の場所を聞いてみることにしましょう。
- Excuse me, could you tell me how to get to the railway station?
- Excuse me, how can I get to the railway station?
すみません。駅へはどうやっていけばいいか教えてもらえますか?
が一般的によく使われるかなと思います “get to” は「辿り着く」のイメージです。スマホの地図を相手に見せながら、“Could you show me” でもいいですよ。その他にも、
- Excuse me, I’m looking for the railway station. Do you know where it is?
すみません。駅を探しているのですが、どこか知ってますか? - Excuse me, I’d like to go to the railway station. Do you know where it is?
すみません。駅に行きたいのですが、どこか知ってますか?
なども使えます。
これらは、行き方を直接聞くのではなく、相手がその場所を知っているか尋ねているだけですが、知っている場合は行き方を教えてくれるはずです。
ちょっと違うパターンで、駅が近くにあるかどうかを尋ねてもいいですね。
- Excuse me, is there a railway station nearby?
駅はこの近くにありますか?
「どれぐらい遠いですか?」「歩いて◯分です」
どのあたり、と教えてもらった後には、こんなフレーズも知っていると役に立ちます。
- How far is it from here?
ここからどのくらい遠いですか? - It takes about ten minutes.
- It’s about a ten-minute walk.
- It’s ten-minutes’ walk.
歩いて10分ぐらいですよ
行き方だけではなく、大体の所用時間を聞いておく(または逆の立場なら、教えてあげる)のも、大事なポイントです。
もし自分が道を訪ねている立場なら、歩いて行けるかどうかも確認しておきたいですね。
- Can I walk there?
そこへは歩いていけますか? - Is it within a walking distance?
それは歩いて行ける距離にありますか?
「すみません、分かりません」を英語で
助けてあげたいけど、そこの土地勘がなくて答えられない場合もありますよね。そんな場合は、
- Sorry, I don’t know where that is.
ごめんなさい、それがどこか分かりません
と言えますが、こんなふうに答えてもいいと思います。
- Sorry, but I don’t know this area very well.
- Sorry, but I’m not familiar with this area.
ごめんなさい、この辺は詳しくないんです - Sorry, I’m not from around here.
この辺の出身ではないんです=この辺は詳しくないんです
また、あなた自身もたまたまそこを訪れているだけなので分からない、という場合もありますよね。そんな時には、
- Sorry, I’m not sure. I’m just visiting (here).
私も訪れているだけなんです
と言うだけでも、相手に「知らないんです」という意図が伝わります。
自分が分からなくても、今はスマホ一つで何でも調べられるので、目的地の場所や行き方を調べてあげてもいいですね。
海外からの旅行者にとっては日本の地名そのものがややこしかったりするので、あなたがスマホでササっと調べてあげるだけで助かることもあると思います。
そんな時は、先ほど紹介した「知らないんです」「分からないんです」に続けて、
- I can look it up for you.
- Let me look it up for you.
調べてあげるよ
と言えばOK。“look up 〜” で「〜を調べる」という意味があります。
- Sorry, I don’t know this area very well but I can look it up for you.
この辺りはよく知らないのですが、調べてあげましょう
と言えればバッチリですね!
あるいは、もし近くに誰か人がいれば、他の人やその辺のお店の人に聞いてあげてみるのもいいと思います。
ただ、ここで一つ注意です。
誰かに聞いてあげようとして、何も言わずにいきなりどこかに行ってしまうと、聞いた本人は「あれ?どっか行っちゃった…」と思ってしまう可能性が高いです。
そんな場合には「分からないんです」に続いて「ちょっと他の人に聞いてあげますね」と言ってから、その場を離れるといいですね。
さて、これは英語で何て言ったらいいでしょうか?
- I’ll ask someone else for you.
- Let me ask someone else for you.
「誰かに聞いてみてあげますね」 - I’ll ask someone else to help you.
「誰か他の人にお願いしてみますね」
などと言えば「あぁ、誰か他の人に聞いてくれるんだ」と分かってもらえるはずです。
■困っていそうな人に「大丈夫ですか?」と声をかける時のフレーズはこちらで紹介しています↓
続きは後編で
後編では、実際の道案内で役立つ、絶対に知っておきたい単語やフレーズを紹介しています。
地図を使ってのシミュレーションも登場するので、道案内の練習にもってこいですよ!