interesting、comfortable、business、basically。
これらの単語をどんなふうに発音していますか?
実はこれらは、私自身が過去に間違えて発音していたものばかりです。
それでも会話の中では通じないこともなかったのでなかなか気付きませんでしたが、あるポイントを意識すればグッとナチュラルに聞こえるし、なによりも通じやすくなります。
そのポイントとは【消える母音】です。
スペリングにあるのに発音されない音がある?
“camera” がどう考えても「キャムラ」に聞こると思ったことはありませんか?
それもそのはず。発音記号を確認してみると、/ˈkæm.rə/ なので、スペリングの真ん中にある “e” はそもそも発音されないんですね。
これを知らないと「カメラ」や「キャメラ」と発音しがちです。
今回は、このような、スペリングにはあるのに「発音しない音」「消える音」がある単語の中から、日常的によく使うのに多くの人が間違えがちなものを紹介したいと思います!
“comfortable” の発音
“comfortable” は日常生活でも結構使う単語ではないでしょうか。
「着心地/履き心地/座り心地/寝心地がいい」などの「心地いい」や、「快適な」「くつろいだ」などを表すときによく使われる単語ですよね。
この “comfortable” を「コンフォータブル」や「コンフォタブル」「カンフォタブル」と発音していませんか?実はこれは、
/ˈkʌmftəbəl/
のように発音します。
つまり、“comfortable” の “or” を発音しないことが多いんです。
今まで何だか発音しにくいなぁ…と思っていた方は「フォ」ではなく「f」でぜひ試してみてください。一気に発音しやすく、かつ伝わりやすくなるはずです。
“business” の発音
“business“。これも誰もが知っている単語ですよね。「ビジネス」は日本語にもなっています。
でも、その「ビジネス」というカタカナ英語こそが厄介なんです。“business” の発音は、
/ˈbɪznəs/
です。つまり、“business” の “i” は発音しません。
「ビジネス」でも「ビズィネス」でもないんですね。

“interesting”、“interested” の発音
“interesting” もしくは “interested” も会話にはよく出てくる単語だと思いますが、言いにくな…と思ったことはありませんか?
実は私は口の中がモゴモゴして発音しにくい…と思っていました。ただ、それはわざわざ言いにくいように発音していたからなんです。
“interesting” は「インタレスティング」ではありません。これも発音記号で書いてみると、
/ˈɪntrəstɪŋ/
です。“interesting” の最初の “e” の音が消えていますよね。私はこれに気付いてから、随分発音しやすくなった気がします。
こんなふうに、語末のサイレントe(例えば like, cake, take など)以外に、単語の途中にある “e” がサイレントになることがあります。
最初に出てきた “camera” もこのパターンですね。
副詞の “-ally” も要注意
さらに、副詞の “-ally” で終わるものも意外と盲点だったりします。
例えば、以下の単語はそれぞれどんなふうに発音していますか?
- basically
- logically
- physically
- specifically
- economically
- politically
「ベイシカリー」「ロジカリー」「フィジカリー」「スペシフィカリー」「エコノミカリー」「ポリティカリー」のように、語尾をそのまま「カリー」と発音している人も多いと思います。
でも実はこれらも、“-ally” の “a” の音が消えることが多いんです。つまり、
- basically → /ˈbeɪsɪkli/
- logically → /ˈlɒdʒɪkli/
- physically → /ˈfɪzɪkli/
- specifically → /spəˈsɪfɪkli/
- economically → /ˌekəˈnɒmɪkli/
- politically → /pəˈlɪtɪkli/
のように、/-kli/ と発音するんですね。
通じにくい、発音しにくいと思った方は参考に
これらは絶対にこのとおり発音しなければ通じない、というものではありません。
ただ、本来母音が入らないところに母音を入れてしまうと、通じにくくなってしまう傾向はあると思います。
私自身は周りのネイティブと自分の発音が「何か違う…」と思っていたら、今回紹介したような【サイレント母音】が原因だったことが何度かあります。
少し意識するだけでいっきに発音しやすくなったり、よりナチュラルに聞こえるようになるので、ぜひお試しください!
“pronunciation” の発音も注意!
最後に余談ですが「発音」を意味する名詞 “pronunciation” も、ものすごく間違えやすい単語です。
これはサイレント母音ではないのですが、ちょっとイレギュラーなスペリングが原因です。
動詞の「発音する=pronounce(発音記号は /prəˈnaʊns/)」につられて、名詞の「発音」は “pronounciation” と勘違いされがちですが、正しくは “pronunciation(発音は /prəˌnʌnsiˈeɪʃən/)” です。
“n” の後ろに “o” は入りません。お間違えなく!
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