クリスマスの曲と言えば『赤鼻のトナカイ』は皆さんよくご存じですよね。では、英語バージョンの歌詞を聞いたことはありますか?
歌詞の内容は大体同じですが、ところどころ日本語バージョンとは違うところもあるんです。
そんな違いも見ながら、歌詞に出てくる “call him names” と “go down in history” というフレーズの意味を紹介します!
『赤鼻のトナカイ』は英語で『Rudolph the Red-Nosed Reindeer』
『赤鼻のトナカイ』の英語の曲名は『Rudolph the Red-Nosed Reindeer』といいます。
“reindeer” が「トナカイ」ですね。日本語バージョンではトナカイさんの名前は出てきませんが、本当はRudolphという名前がついています。
では、英語の歌を聞いてみましょう↓
いきなり最初から日本語バージョンと違いますが、こんなふうに歌っています↓
You know Dasher and Dancer and Prancer and Vixen
Comet and Cupid and Donner and Blitzen
But do you recall the most famous reindeer of all?
Dasher やら Dancer やらはトナカイの名前で、ちゃんと1頭1頭に名前がついているんですね。その中でも一番有名なのが、赤い鼻のRudolphというわけです。
Rudolph the Red-Nosed Reindeer
Had a very shiny nose
And if you ever saw it
You would even say it glowsAll of the other reindeer
Used to laugh and call him names
They never let poor Rudolph
Join in any reindeer games
赤い鼻のルドルフはすごくピカピカの鼻を持っていて、もしあなたがそれをみたら光っているとさえ言うだろう、ということですね。
ちなみに、”shiny” も “glow” もピカピカの鼻を表していますが、”shiny” は光を反射して輝く「ピカピカの」で、”glow” はそれ自体が光を発している、という違いがあります。
では、その次に出てくる、
- All of the other reindeer used to laugh and call him names
ってどんな意味だと思いますか?
“call somebody names” の意味とは?
日本語バージョンでは「真っ赤なお鼻のトナカイさんはいつもみんなの笑い者」という歌詞が出てきますよね。ここがその部分です。
“All of the other reindeer used to 〜” で「他のトナカイたちはみんなよく〜した(ものだった)」で、何をしたのかというと、
“laugh and call him names” です。これは「笑って彼の名前を呼んだ」ではありません。それなら “call his name” になるはずですよね。
“call somebody names” とはイディオムで、
to use unpleasant words to describe someone in order to insult or upset them
(ロングマン現代英英辞典)
つまり、侮辱したりupsetさせるために「〜のことを悪く言う、〜の悪口を言う」という意味になるんですね。
他のトナカイたちはルドルフのことを笑っていただけでなく、悪口を言って侮辱したりしていたんですね。そして、仲間の遊びに決して入れあげなかった、という結構残酷な話です…。
“go down in history” の意味とは?
歌詞の続きを見てみましょう。
Then one foggy Christmas Eve
Santa came to say
“Rudolph, with your nose so bright
Won’t you guide my sleigh tonight?”
ある霧の濃いクリスマスイブにサンタがこんなことを言いにやって来ました「ルドルフ、お前の鼻は明るいから今夜僕のソリを先導してくれないか?」と。
Then how the reindeer loved him
As they shouted out with glee
“Rudolph the Red-Nosed Reindeer,
You’ll go down in history”
すると、他のトナカイたちはルドルフのことが好きになり「赤鼻のルドルフよ、You’ll go down in history」と歓喜の叫び声をあげました。
“go down in history” とは「(〜は)歴史に残る」という意味で、主語は必ずしも人でなくてもいいのですが、人が主語になると「(誰々は)歴史に名を残す」といった意味になります。
他のトナカイたちが「ルドルフよ、君は歴史に名を残すだろう」と言ったんですね。なんだか急に態度が変わりすぎなのが気になりますが、英語の歌詞はこんな内容となっています。
ちなみに「トナカイ」を表す “reindeer” は単数でも複数でも “reindeer” です。歌詞にも出て来たように “all of the other reindeer” で、ここは “reindeers” にはならないので、注意してくださいね。
また、”raindeer” と書き間違えてしまうことも多いので、要注意です!
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