友達が明日から海外旅行に行く場面をイメージしてみて下さい。
「旅行気をつけてね」と英語で言いたい、もしくはメール・メッセージで送りたい場合には何て言えばいいのでしょうか?
いろんなフレーズは後ほど紹介するとして、下の3つの文のうち正しくないものはどれだと思いますか?
- Have a safe trip.
- Have a safe journey.
- Have a safe travel.
「旅行気をつけてね」は英語で何て言う?
「気をつけてね」と言えば “Be careful.” がパッと思い浮かぶかもしれません。私も何でも “Be careful!” で乗り切っていた頃もありましたが、実は「気をつけて」にあたる英語表現はたくさんあって、シチュエーションで使い分ける必要があるんです。
“Be careful.” は「危険や怪我の可能性があるから、そうならないように注意して」というニュアンスなので、普通の旅行に出かける人に対して使うと、なにか危険が差し迫っている感じがしてしまいます。
そこで「危険のない→安全な旅行を」という表現をすることが多いのですが、ここで冒頭に出てきた3つの文をもう一度見てみましょう。
- Have a safe trip.
- Have a safe journey.
- Have a safe travel.
違いは “Have a safe” の後ろの単語ですね。
私はニュージーランドに住んでいた頃は年に一回ほど日本に一時帰国していたので、出発前には友達や知り合いからよく「気をつけてね」と直接言われたり、メッセージをもらったりしていました。
その経験から言うと、1と2はとてもよく使われます。ところが3番の “Have a safe travel.” とは言わないんです。つまり、
- Have a safe trip.
- Have a safe journey.
- Have a safe travel.
ということです。では、なぜ “Have a safe travel.” は間違っているのでしょうか?
“Safe travels” の意味は?
以前に紹介した「旅行に行く」は英語で何て言う?のコラムで紹介しましたが、“travel” は動詞として使うことがほとんどです。まれに名詞で使うこともありますが、その場合は「移動」のニュアンスが強くなります。その場合にも数えられない名詞なので “a travel” とは言えません。
なので、”Have a safe travel!” とは言えないんです(ただ、間違えても気持ちは伝わります!)。
その代わりにとってもよく使われるのが、
Safe travels!
です。使い方は日本語の「旅行気をつけてね」と同じように、会話やメッセージの最後に “Safe travels!” と言う(書く)のですが、この “travels” は名詞です。しかも複数形です。
この “travels” には、
a journey especially to a distant or unfamiliar place —often used in plural
Merriam Webster
という意味があるようですが、”travels” が日常生活の中で出てくるのはこの “Safe travels” ぐらいだと思います。なので、セットフレーズとして覚えてしまいましょう。
似たような表現に、
- Travel safely.
- Travel safe.
もありますが、これらも「旅行気をつけてね、安全に旅をしてね」と言いたい時によく使います。
本来は “safe” は形容詞なので “Travel safe.” は文法的におかしいのですが、インフォーマルな表現では “safe” を副詞のように使うこともあります。”Drive safe.(運転気をつけてね)” みたいな感じです。
「旅行、楽しんでね」「楽しい旅を」の英語メッセージ
厳密に言うと「旅行気をつけてね」とは違いますが、これから旅に出発する人には「旅行を楽しんでね」と声をかけることも多いですよね。なので、そんな英語表現を最後に紹介したいと思います。
定番の表現をいくつか挙げると、
- Have a great trip.
- Have a good/nice trip.
- Enjoy your trip.
などがあります。”Enjoy your trip to Taiwan!” のように「to+どこ」と言うこともできますよ。
他には、個人的にとてもよく言われたのが、
- Have a great time in Japan!
- Have a lovely time in Japan!
です。”lovely” はイギリス英語でよく使う単語ですが、どちらも「いい時間を過ごしてね→楽しんでね」という意味になります。
また、上で紹介した “Safe travels” と組み合わせて、
- Safe travels and enjoy your trip!
- Have a great time in Germany. Safe travels!
みたいにも言えますよ。
ちなみに、すでに旅行先にいる人に「気をつけて帰ってきてね、帰国してね」とメッセージを送るような場合は、
- Have a safe trip back home.
- Have a safe trip back.
- Have a safe trip home.
- Have a safe flight back home.
なんかをよく使います。
私の周りでは海外旅行に行く人がちらほら増えてきていますが、あなたの周りにもこれから海外に行く人(すでに行っている人)がいたら、ぜひ参考にしてみて下さい。
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■”trip” と “travel” のそれぞれの意味・ニュアンスと使い方はこちらで詳しく紹介しています↓
■地震が起きた時など「余震(地震)に気をつけてね」と英語で言うには?