日常生活の中で、ふとした瞬間に「この単語ってこんな意味もあったんだ!」と発見したことはありませんか?
自分が知っている単語の知らなかった意外な意味を知ると、私はなんだか嬉しくなります。
今回はそんな私の体験から、”cry” という単語を取り上げたいと思います。
“cry” と言えば「泣く」という意味が有名ですよね。では、それ以外にどんな意味をがあるのでしょうか?
本の中に特によく出てくる “cry”
今回紹介する “cry” の「泣く」ではない意味は、図書館から借りてきた本を娘と読んでいるときに発見しました。
その絵本は『Goodnight Tiger』という本で、なかなか寝付けない小さな女の子の寝室にトラ・ゾウ・カバ・ゴリラが出てくるという楽しいお話なのですが、その中にこんなシーンがあります。
“We can have a bedtime story!” she said.
“Yes please!” cried the animals.
と、動物たちがベッドタイムストーリーにワクワクしている場面なのですが、なぜか “cried” したと書いてあります。(”the animals cried” ではなく倒置になっていますが、絵本ではこういった倒置がよく出てきます)
絵を見ても、全く「泣く」場面ではなく、動物たちは楽しそうにしています。
では、この “cry” はどんな意味なのでしょうか?
“cry” の「泣く」以外の意味とは?
動詞の “cry” の意味は、大きく分けてこの3つです↓
- to produce tears from your eyes, usually because you are unhappy or hurt
- [written] to shout or say something loudly
- if animals or birds cry, they make a loud sound
(ロングマン現代英英辞典)
1番はおなじみの「泣く」ですね。そして2番がこの絵本に出てきた “cry” です。「〜と叫ぶ、大きな声で言う」という意味ですね。
なので、”cried the animals” は「動物たちは泣いた」ではなく「叫んだ」ということになります。”Yes please!” と叫んだんですね。それなら納得です。
上の辞書の定義に [written] と書いてあるように、こんな、
- “セリフ(〜 !)”+cried+主語
- “セリフ(〜 !)”+主語+cried
を本の中でよく見かけますが、特に「!」で終わるセリフの後に “cry” が使われているのをよく目にします。
ちなみに、3番目の “cry” は「動物が吠える、鳥たちが鳴く」に使われます。大きな声を出す、というのが “cry” のイメージですね。
“cry” と言えば「ウォークライ(war cry)」
“cry” に「叫ぶ」という意味があるのを知ったとき、私の頭に真っ先に浮かんできたのが「ウォークライ(war cry)」でした。
「ウォークライ」って聞いたことはありますか?
一番有名なのはラグビーニュージーランド代表のオールブラックス(All Blacks)が試合前に行う「ハカ(Haka)」だと思います↓
一般的に “war cry” とは戦いの際に上げる雄叫びのことですが、ニュージーランドには先住民族であるマオリ族が戦いの前に行っていた、上のような「ハカ(Haka)」があります。
“cry” の「叫ぶ」の意味を知る前は「なんで “cry(泣く)” という単語が入ってるんだろう?」ぐらいに思っていたのですが、これは「叫び」という意味の “cry” だったんですね。確かに、めっちゃ叫んでいます。
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