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昨日、ニュージーランドのクライストチャーチという街にある2つのモスクが銃撃され、50人が亡くなるという悲しい事件が起きました。
事件が起きた直後にテレビで放送されていた臨時ニュースでは、テロップにこんなフレーズが表示されていました↓
- FEARS SHOOTER STILL AT LARGE
今回は、ニュースでよく使われるこの “at large” を取り上げたいと思います。
“(be) at large” の意味とは
“large” の意味といえば「大きい」や「多い」ですよね。
- a large car:大きい車
- a large number of 〜:多数の〜
- a large amount of 〜:大量の〜
みたいな感じで使われます。そうすると、”(be) at large” も「大きい」「多い」に関連した意味を想像しがちです。
でも、そうではないんです。”(be) at large” とは、こんな意味なんです↓
(of a dangerous person or animal) not captured; free
(オックスフォード現代英英辞典)
「捕まらないで」「逃走中で」ということですね。
“at large” は「逃走中で」
“at large” は、犯罪者などの「人間」や、獰猛な「動物」などが野放しになって危険な状態なときにニュースでよく使われるフレーズです。
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- A shooter is at large.
銃撃犯は逃走中です - The suspect is still at large.
容疑者は依然として逃走中です - Two Escaped Lions Still At Large
脱走した2頭のライオン、依然捕まらず
ここで冒頭のニュースで流れていたテロップに話を戻しましょう。
FEARS SHOOTER STILL AT LARGE
は、どんな意味になると思いますか?
“fears” は「懸念」、”shooter” は「銃撃者(犯)」なので「銃撃犯、依然として逃走中の懸念」ということになりますね。
この時点では1名が身柄を拘束されていたものの、他に犯人がいる可能性もあるという状況だったので、このような表現になったのだと思われます。
“in custody”、”be charged with” も覚えておきたい
事件後の1回目の会見で、警察は1名の身柄を拘束したことを発表しました。
「身柄を拘束する、される(拘留する、される)」もニュースではとてもよく出てくる表現で、これは、
(be) in custody:身柄を拘束されて
(be) taken in custody:身柄を拘束される
take 〜 into custody:〜の身柄を拘束する
のように、”in(to) custody” というフレーズで表します。今回の事件ではこれまでに3名が身柄を拘束・逮捕されているので、
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- Three in custody after 49 killed in Christchurch mosque shootings
49人が亡くなったクライストチャーチのモスク銃撃事件で3人の身柄を拘束 - Police have confirmed three people are in custody.
警察は3人の身柄を拘束中だと明らかにした
のように報道されています。さらに、
be charged with 〜:〜の罪で告発される、起訴される
も報道でとてもよく使われるフレーズです。
- A 28-year-old man has been charged with murder and two others are in custody.
28歳の男が殺人罪で起訴され、その他2名が身柄を拘束されています
容疑者が “be at large”、”be in custody”、”be charged with 〜” はまとめて覚えておきたいですね。
ニュージーランドは軽犯罪こそ多いものの、テロや大きな事件はこれまでほとんどなく、ダイバーシティーを大切にしている国なので、今回このようなことが起こって、一夜明けてもまだ大きなショックが広がっています。
今朝の会見で、ニュージーランドの首相は銃の法律を変えることを明言しましたが、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、憎しみから罪のない人の命を奪うようなことがなくなるようにと願うばかりです。
■今回の報道で目にした “magazine” の「雑誌」以外の意味はこちらで紹介しています↓