ニュージーランドから日本に帰ってくると、和製英語に直面することが多々あります。
「お!ここにも!」と発見するたびに興味深いなぁといつも思うのですが、そんな和製英語の1つが「キッチンカー」です。
今回は「キッチンカー」を英語で何と言うか?だけでなく、和製英語にありがちな「○○カー」をいくつか紹介したいと思います。
「キッチンカー」を英語で言うと?
「キッチンカー」は英語では、
food truck
と言います。”kitchen” という単語も “car” という単語も出てこないんですね。
“food truck” は直訳すると「食べ物のトラック」です。言われてみれば、キッチンカーってたいていがトラックですよね。
「でも、トラックも車なんだし、通じるんじゃない?」と思うかもしれません。ところが、日本のことを全く知らない海外の人に “kitchen car” と言うと、相手が想像するものは全く別のものになる可能性が高いです。
その理由は、英語ではトラックのことを “car” とは呼ばないからです。
「○○カー」に和製英語が多いわけ
英語は細かいところをきちんと言い分けることがあります。
“car” も同じで、私たちが思っているよりも意外と守備範囲は狭いかもしれません。”car” と言えば多くの人が思い浮かべるのは普通の「乗用車」で、トラックやバスは含みません。
そして面白いことに、乗用車でも8人乗りぐらいの大きな車になってくると “van(minivan)” と呼び分けたり、荷物の配達に使うような「バン」も “car” ではなく “van” と呼びます。
キッチンカーに使われる「トラック」は “truck” であって “car” ではないので「キッチンカー」を “kitchen car” とは言わないんですね。
同じように、カタカナで「○○カー」と私たちが呼んでいる普通の乗用車ではないものは和製英語だと疑ったほうがいいかもしれません。次はそんな例を見てみましょう。
ダンプカー、ショベルカー、キャンピングカーは英語で?
私たちが「○○カー」と呼ぶものでパッと思いつく和製英語を挙げてみました。
- ダンプカー
- ショベルカー
- キャリアカー
- キャンピングカー
などは英語で “car” とは言いません。
では、ここでクイズです。上の4つはそれぞれ英語で何て言うと思いますか?
答えは、国や地域によっていろいろあるようですが、ニュージーランドでは、
- ダンプカー:dump truck, tipper
- ショベルカー:excavator, digger
- キャリアカー:car carrier, car transporter
- キャンピングカー:motorhome, campervan, caravan, RV (Recreational Vehicle)
のように呼ばれています。
家にあったレゴブロックの箱にも「Excavator」と書いてありました↓
“vehicle” も合わせて覚えておきたい
乗用車だけではなくバス・トラックにも使える「乗り物、車両」は “vehicle” という単語で表せるので、こちらも合わせて覚えておくと役に立つかもしれません。
「電気自動車」を「EV」とも呼びますが、これは “Electric Vehicle” の略ですね。
発音がちょっと難しく /ˈvɪə.kəl/ と読みます。ちょっと無理にカタカナで書くと「ヴィェコォ」みたいに聞こえますよ。「ビークル」と発音してしまうと全く通じないので要注意です!
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