私たちが普段生活をしている中で、意識せずに「省略した言葉」を使っていることって結構あると思います。
例えば「リモコン」「メルマガ」「ワンオペ」「パワハラ」と言われれば何のことか分かりますよね。でも、この言葉を知らない人にとっては、ちんぷんかんぷんです。
今回は、私がニュージーランドで生活していて「さて、何のこと?」となった「A & E」という略語を紹介したいと思います。
“A&E” ってどんな意味?
私の子どもがまだ小さい赤ちゃんの頃、新米ママ(パパ)と赤ちゃんが通うクラスのようなものに行っていました。
そこで出会ったのが、この “A&E” という単語です。
ある日のテーマで、先生がこう言いました。
「隣の人とペアになって、どんな時に赤ちゃんをA&Eに連れて行けばいいと思うか話し合ってください」と。
さて、困りました。私には “A&E” が何のことか、さっぱり分からなかったんです。
その場にいた私以外のニュージーランド人のお母さんたちは、もちろん、何の問題もなく “A&E” が何か分かっている様子でした。
“A&E” という単語、みなさんはご存じでしょうか?
“A&E” は何の略?
私はその時、隣に座っていたママさんに「”A&E” って何?」と聞きました。そうすると、こんな意味だと教えてくれました。
Accident and Emergency
日本語で言う、病院の「救急外来」「救急部門」のことです。”A&E department” と言われることもあります。
これはイギリス英語でよく使われる表現なので私は知らなかったのですが、アメリカ英語で言うとピンとくる人は多いと思います。アメリカ英語では、
ER
と言われます。ちなみに、”ER” とは “Emergency Room” の略です。
ニュージーランドでは日本と違って、医者に診てもらいたい時にはどんな症状でも、まずホームドクター(イギリス英語では “GP=General Practitioner”)に診てもらわないといけません。
でも、事故に遭った時や命に関わるような急を要する時は、のんびり予約は取ってられませんよね。あるいは、時間外の夜間や土日祝日はホームドクターは診てくれません。そんな時に緊急で行くのが “A&E” です。多くは大きい病院の一部門になっています。
- I took my son to A&E last night.
昨日の夜、息子を救急に連れて行きました - Should I go to A&E?
救急に行ったほうがいいかな? - He was taken to A&E.
彼は救急外来に運ばれた
みたいな感じで使うので、イギリス英語圏に住んでいる方やこれから行かれる予定の方は、頭の片隅に覚えておいて損はないかもしれません。
「夜間」「時間外」って英語でなんて言う?
ついでに「夜間救急」「時間外外来」の英語表現を少し紹介しましょう。
“A&E” は夜間・休日・時間外もやっていることがほとんどなので「夜間救急」「時間外」も “A&E” に連れて行くことはありますが「時間外」という意味の、
after hours
after-hours
もとてもよく使われます。”after hours” は副詞で「時間外に」、”after-hours” は後ろに名詞を持ってきて「時間外の〜」という意味で使われます。
- I went to an after-hours clinic/medical centre.
夜間救急病院に行った - I was advised to go to A&E as it was after hours.
時間外だったので、救急に行くように言われた
ちなみに、この “after-hours 〜” は、知っていると結構役に立つ単語です。
「時間外(夜間)入り口」は “after-hours entrance”、図書館の「時間外返却口」は “after-hours slot”、レンタカーなどの「時間外の返却」は “after-hours drop off / return” のように表せますよ。
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