フリースのジャケットって軽くて暖かいですよね。
そんな、冬になると出番の多いフリースですが、そもそも「フリース」ってどんな意味か疑問に思ったことはありませんか?
今回は「フリース」の意味に加えて、これまた冬にお世話になる “coat” の「コート」以外の意味も紹介したいと思います!
「フリース」を英語で言うと?
フリース素材の「フリース」は英語です。スペリングは、
fleece
で「フリースのジャケット」は “a fleece jacket” と言います。そのままですね。英英辞書にも、
【fleece】
Cambridge Dictionary
a type of cloth, usually made of polyester (= artificial material), that is thick and soft on one or both sides, and that is often used for making warm clothes
と書いてあります。「化学繊維でできた布の一種」なのでフリース素材を表すことが多いのですが、”a fleece” で「フリースのジャケット」を表すこともあります(この使い方はイギリス英語のようです)。
…と、ここまでは日本語でもお馴染みの「フリース」の意味ですね。ところが、辞書を引いてみると、これではない意味が一番最初に載っているはずです。
英語の “fleece” の意味とは?
英英辞書で1番目に出てくる意味は、こんなのです↓
the thick covering of wool on an animal, especially a sheep, or this covering used to make a piece of clothing
Cambridge Dictionary
動物を覆っている分厚い「毛」ですね。「特に羊」と書いてありますが、アルパカの毛なんかも “fleece” と呼ばれます。
“fleece” とは主に、刈り取られて一枚に繋がっている状態の毛を指します↓(体に生えている状態の毛を表すこともあります)
刈り取られた毛は “raw fleece” と呼ばれることもあって、これには脂やゴミがたんまり付いているので、洗ったりゴミを取り除いたり、繊維をほぐしたり…と、いくつもの工程を経てやっと毛糸が出来上がります。
元々この「羊の毛」の意味で使われていた “fleece” は、今でももちろんこの意味で使われていますが、ファッション関連で “fleece” と言えば(例えば “a fleece jacket”)、私たちが最初に思い浮かべるのと同じ「フリース素材」の意味で使われるので「羊毛のジャケットと思われないかな…」と心配しなくても大丈夫です。その場合は “a wool jacket” ですね。
“coat” の「コート」以外の意味とは?
最後は、”fleece” に関連して “coat” のお話です。
“coat” と言えば、思い浮かべるのは冬に活躍する「コート」ではないかと思います。
ところが、”coat” にも「コート」ではない意味があるんです↓
the fur, wool, or hair that covers an animal’s body
ロングマン現代英英辞典
また動物の話が出てきましたね。”coat” は「動物の体を覆っている毛」を表します。羊に限らないので、犬の体を覆う毛も “coat” です。
- The dog has a thick coat.
その犬はふさふさした毛をしている - winter coat
冬毛
実は先ほど紹介した「羊毛」の意味の “fleece” も、別の英英辞書では、
the wool coat of a sheep; this coat when it has been removed from a sheep
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
と定義されています。「羊の体を覆っているウールの毛」ということですね(ちなみに “wool” は羊に限らずヤギやアルパカ・アンゴラ・リャマなどの毛を表す時にも使われる単語です)。
“fleece” も “coat” も、今回紹介した意味は日常会話にはあまり出てこないので頑張って覚えなくても大丈夫です!それぞれ「フリース」「コート」と訳して違和感があったら「なんか他の意味があったな…」と思い出してまた読みに来てくださいね。
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