英語では “Thank you” という言葉を本当によく使います。
単に “Thank you” と言うこともありますし、相手が自分にしてくれたことに対して具体的に感謝を述べる “Thank you for 〜” もとてもよく使われます。
それだけ “Thank you” がよく使われるということは、相手から言われる機会も多くなるということですよね。
みなさんは “Thank you” と言われたとき、どう返事していますか?
定番の返事 “You are welcome.”
学校の英語の授業では「“Thank you.” と言われたら “You are welcome.” と返しましょう」と習いませんでしたか?
そして、この “You are welcome.” は「どういたしまして」という意味だと教わったような気がします。
でも、日本語で「ありがとう」と言われたら毎回「どういたしまして」と返すわけではないですよね。他にも「いえ」「いえいえ」「いいえ」とか「こちらこそ」と言うことも多いと思います。
英語でも同じです。“Thank you.” への返し方は “You are welcome.” だけじゃありません。
たくさんある “Thank you” の返し方
思いついたものをササッと挙げてみると、
- No worries.
- That’s all right.
- No problem.
- Not a problem.
- Not at all.
- Don’t worry about it.
- Don’t mention it.
- (It’s) my pleasure.
- Anytime.
- All good. ※カジュアル
- You bet. ※カジュアル
- Sure. ※カジュアル
「問題ないよ」「全然気にしないで」「どういたしまして」「いつでもどうぞ」と、色んなフレーズがありますが、ニュージーランドで私がよく耳にするのはダントツで “No worries.” です。
これは、“No problem.” や “Not a problem.” のように「大したことないですよ」というニュアンスでカジュアルに返す表現ですが、“You’re welcome.” の代わりに使うのがニュージーランド・オーストラリア英語の特徴です。
カジュアルな接客の店では店員さんがお客さんに対しても使ったりするので、日々の生活で結構な確率で耳にします(さすがに高級レストランでは使われませんが…)。
■“You’re right.” や “All good.” という返し方もあります↓
■“Not at all.” は丁寧な返し方です↓
“Thank you” の返し方「こちらこそ」
“Thank you!” と言われたら「いやいや、こちらこそありがとう!」と言いたい場面ってないですか?そんなときには、
- Thank YOU!
という返し方もあります。普通なら “Thank” よりも弱く発音する、後ろの “you” のほうを強く発音することで「Thank you=あなたに感謝します」の「あなた」を強調する形になります。
他にも、“Thank you” に “Thank you” で返すこともあります。例えばパーティーに招待された時の、
- Thank you for coming. –Thank you for having me.
「来てくれてありがとう」「呼んでくれてありがとう」
みたいな感じですね。
ネイティブは “You are welcome.” を使わない?
私が日本にいたときに「“You are welcome.” は、ちょっと上から目線になるからイヤミに聞こえる」と聞いたことがありました。なので、私はそれを信じて一時期あまり使わないようにしていたことがありました。
でも、私の周りのネイティブは普通に “You are welcome.” も使います。ただし、“You’re welcome.” です。“You are” とハッキリ言うことはあまりないように感じます。
カフェでコーヒーを運んできてくれた店員さんに “Thank you.” と言うと “You’re welcome.” と返ってきますし、人に道を教えてもらって “Thank you.” と言っても “You’re welcome.” と返ってきます。「〜してあげたぜ」なんていう上から目線で言っている雰囲気はゼロです。
もっと丁寧な返し方としては、
- You’re very welcome.
- You’re most welcome.
- You’re more than welcome.
もあります。私はネイティブが “You’re welcome.” も普通に使っているのを確認して以来、”You’re welcome.” も使うことにしました。個人的には「あなたの “Thank you.” を受け止めましたよ」ぐらいのニュアンスだと思っています。
カジュアル過ぎず丁寧な表現なので、一番使いやすいのではないかなと思います。
いろんな返し方、どう使い分ける?
返し方はいくつもありますが、
- No worries.
- No problem.
- Not a problem.
- That’s all right.
などは、あまり大したことのない、ちょっとした “Thanks.” や “Thank you.” に返すときに使われます。
他の表現で使い分けの注意点を挙げるとすれば、
- My pleasure.
- Anytime.
を使う場合には少し気をつけるといいかもしれません。
“My pleasure.” は直訳すると「私のよろこびです」なので、ほんのちょっとしたことや何でもないことに対する “Thank you.” や “Thanks.” に使うと不思議な感じになってしまいます。
例えば、道をゆずってあげて “Thank you.” と言われた時に “My pleasure.” はしっくりきませんが、カフェで美味しいコーヒーを淹れてくれたバリスタさんに “Thank you.” と言って “My pleasure.” と返されるのはピッタリくる感じです。
また、“Anytime” は「いつでもどうぞ」なので、もう二度と会わない他人に使ったらちょっと不思議なことになります。
- Not at all.
- Don’t mention it.
は個人的な意見ですが、他の表現に比べて日常生活ではあまり耳にしないように感じます。
でも、それほど神経質に「この場面ではどれを使うのが正解かな?」と悩まなくても大丈夫です。1つだけが正解ということはありません。
“Thank you” と言われたら必ず返そう
どんな場面でどの返し方が最適なのかと毎回悩んでいたら “Thank you!” と言ってくれた相手は立ち去ってしまいますよね。それでは本末転倒です。
“Thank you.” と言われたら “You are welcome.” でも何でもいいから返す→ 慣れてきたら違うパターンも使ってみる、でいいと思います。返すことが重要なんです。お礼に対して無言でいるのが失礼なのは日本語でも同じですよね。実際に、自分が “Thank you.” と言った場合は必ず何か返ってきます。
そして、自分からも積極的に “Thank you.” を使ってみましょう!そうすると、相手がどうやって返してくるのかも観察できますよ。きっとそれが上達の一番の近道になると思います!
■同じように “Sorry” にもスムーズに返せるようにしておきたいですね↓
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