『Forget your FOMO with fares from $19』
これは、私がメルマガを登録している航空会社から先日届いたメールの件名です。
ここに “FOMO” という単語が出てきましたが、どんな意味なのでしょうか?
実はこれ、何かを略した言葉なのですが、何の略語だと思いますか?
“FOMO” って何の略?
冒頭に出てきたメルマガの内容は、国内線のセールのお知らせで、19NZドル(約1,500円)から販売しているので、旅行に出て “FOMO” なんて忘れちゃおう!という内容でした。
その “FOMO” とは何かというと、実はこんな英語を略した略語なんです。
Fear Of Missing Out
“FoMO” と書かれることもありますが、いずれにしても /ˈfəʊ.məʊ/ と発音します。
近年、SNSの発達とともに使われるようになったこの “fear of missing out” ですが、一体どんな意味だと思いますか?
“miss out” ってどんな意味?
“miss out” とは、”miss out on 〜” で「〜を逃す」と訳されることが多いフレーズですが、正確にはこんな意味なんです↓
to fail to benefit from something useful or enjoyable by not taking part in it:
・Of course I’m comingー I don’t want to miss out on all the fun!
(オックスフォード現代英英辞典より)
参加しないことで楽しいことや機会を逃してしまう、失ってしまうを表す時に使われるフレーズです。
セールの宣伝で “Don’t miss out!(お見逃しなく!)” のようによく使われるので、ご存知の方も多いと思います。
つまり、”Fear of Missing Out” とは、何かを逃してしまうのを恐れたり不安に思ったりする感情のことですね。
では、何を逃してしまうのを不安に思うのでしょうか?
“FOMO” の意味とは?
ロングマン現代英英辞典には、FOMOの意味がこんなふうに書かれています↓
(fear of missing out) a feeling of anxiety or unhappiness you have because you think that other people are doing more exciting things than you are
つまり「他の人は自分より楽しいことをしているのではないかと思う不安」みたいなものを表すんですね。
具体的には、SNSなどをチェックしないことによって、自分だけが楽しいことを見逃してしまうのではないか、情報やチャンスを逃して自分だけが取り残されてしまうのではないかと不安になる感情を “FOMO” と呼びます。
そして、その “FOMO” のせいで1日に何度も何度もチェックしないと気が済まなくなって、SNS中毒になってしまったり、他のことに集中できなくなったり…ということが問題になって注目されるようになった言葉です。
“FOMO” は身近なところに
現代はスマホで何でもできるようになって、どこに行っても携帯電話・インターネットが繋がって便利になった反面、便利すぎたり情報が多すぎたりして息苦しくなってしまうこともありますよね。
あなたの周りにもSNSをチェックできないとやたらと不安になる人はいませんか?
そういう私も、以前は携帯の電波が入らない山奥で生活していて平気だったのに、今ではスマホが手放せません。
SNSはほどほどにという自戒の念を込めて、今回は “FOMO” のお話でした。皆さんも気をつけてくださいね。
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