“cuddle” という単語をご存知でしょうか?
私が自分に子どもが生まれるまではほとんど耳にすることがなかったものの、子どもが生まれてからは周りでとてもよく耳にするようになりました。
今回はそんな “cuddle” についてのお話です。
“cuddle” の意味とは?
“cuddle” を英英辞書で引いてみると、こんなことが書いてあります↓
to put your arms around someone and hold them in a loving way, or (of two people) to hold each other close to show love or for comfort
(Cambridge Dictionary)
「(愛情を込めて)抱きしめる」や「ピッタリ抱き合う」みたいな意味ですね。
愛情を示したり、誰かを安心させるため、あるいは慰めたりするために、腕を回してギュっと包み込んでいるようなイメージが “cuddle” です。
上の定義は動詞の “cuddle” ですが、名詞としても使われます。
その単語を、なぜ子どもが生まれてから耳にするようになったのかというと、その理由は “cuddle” の使い方にあるんです。
“cuddle” の使い方
“cuddle” は赤ちゃんや子どもをギュッと「抱っこする」「抱きしめる」「ギューする」ような場合にとてもよく使われるんです。
例えば、私の周りのニュージーランド人のお母さんたちは、こんなふうに “cuddle” を使っています↓
- Do you want to give her a cuddle?
(赤ちゃんを)抱っこしてみたい? - Can I give her a cuddle?
(赤ちゃんを)抱っこしてもいい? - Let me give you a cuddle.
ギューしてあげましょう - I cuddle my baby to sleep.
私は子どもを抱っこして寝かせます - My daughter likes to be cuddled when she’s upset.
娘は悲しいときに抱っこしてもらうのが好きです
子どもに “give 〜 a cuddle” や “cuddle” を使うと「抱っこする」が表せるんですね。両腕でギュッと包み込む感じです。
泣いているときに “cuddle” をすると落ち着いて泣き止むことがありますが、そんな「ギューっとした」あるいは「ピタっとした」、あったかいイメージが “cuddle” にはあります。
また、”cuddle” は人間以外にも使います。
例えば、ペットや動物、ぬいぐるみなどをギュッと抱っこするときにも使ったり、動物同士が体をくっつけあってゴロンとしているような場合にも使ったりしますよ。
“hug” と “cuddle” の違いは?
「ギュッと抱きしめる」といえば、”hug” を思い浮かべる人も多いと思います。
では、”hug” と “cuddle” の違いは何なのでしょうか?
この2つは意味がかぶる部分もありますが、大きな違いもあります。
例えば、”hug” は瞬間的にお互いがギュッとして離れることが多く、挨拶としても使われますよね。
それに対して “cuddle” は挨拶としてするのではなく、愛情表現の一つで、瞬間的なものではなく “hug” よりも長く続くイメージです。
さらに、愛情表現の「ギュッ」なので「誰とするか」もポイントです。”cuddle” は恋人・パートナーや自分の子どもといった特別な相手とすることが多いです。
また、”hug” はお互いが立った状態でするのに対して、”cuddle” は座っていたり寝転んでいてもできるので、その辺りも違いといえば違いかもしれません(↓これも “cuddle” です)
つまり、長いこと会ってなかった友人に久しぶりに会ったら、”hug” することはあっても “cuddle” することはないんですね。
“cuddly toy” とは?
“cuddle” の形容詞 “cuddly” を使った、”cuddly toy” というものがあります。
“toy” は「おもちゃ」ですよね。そして、”cuddly” は「ギュッと抱きしめたくなるような」という意味です。では一体、どんなものを想像しますか?
実は “cuddly toy” とは「ぬいぐるみ」を表すときに使われる表現なんです。
“cuddle” のイメージを思い浮かべると、なんとなく想像できますよね!
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