“drink” という英単語がありますよね。
「飲む」という意味もあれば、名詞の「飲み物」という意味もあります。
でも「飲み物」を表すときには “a drink” 以外にも “something to drink” というのも耳にしたことがあると思います。
では、”something to drink” と “a drink” では、何が違うのでしょうか?
「何か飲み物はいりますか?」「何か飲む?」を英語で
家に誰かが来て「何か飲まれますか?」「何か飲む?」とオファーする場合に一番よく使われるのは、おそらくこんなフレーズです。
- Would you like something to drink?
- Can I get you something to drink?
“something to drink” で「何か飲む物→飲み物」 というイメージですね。同じように “something to eat” で「何か食べるもの→食べ物」も表せます。
そして、名詞の “a drink” を使うと、こんなふうにも言えると思います。
- Would you like a drink?
- Can I get you a drink?
でも、この “something to drink” と “a drink” では、ニュアンスがちょっと違うんです。
“something to drink” と “a drink” の違い
“something to drink” と “a drink” はどちらも「飲み物」を表しますが、違いは “drink” のこんな定義を見ればわかります。
drink [noun]
- a liquid for drinking
- alcohol or an alcoholic drink
(オックスフォード現代英英辞典)
“drink” には「お酒」という意味があるんですね。
もちろん1番の意味で “drink” が使われることもありますが、”a drink” や “drinks” は「お酒」という意味で使われることがとても多く、逆に「お酒」のことを “alcohol” と言うことの方が少ないように思います。なので、
- Would you like a drink?
- Can I get you a drink?
は「お酒飲む?」というニュアンスで使われることが多いんです。それに対して、
- Would you like something to drink?
- Can I get you something to drink?
は純粋に「飲み物」ということなので、アルコール以外のお水・お茶・コーヒー/紅茶・ジュースなども含みます。
“drink” の使い方
名詞の “a drink” や “drinks” は日常生活で結構よく出てくるので、私がよく耳にする使い方をいくつか紹介したいと思います。
- Let’s go for a drink after work.
仕事の後、飲みに行こうよ - Do you want to grab a drink?
飲みに行かない? - I’ll buy you a drink.
一杯おごるよ - We went to a bar for a few drinks.
私たちはちょっと飲みにバーへ行った - It’s been a tough day. I need a drink.
大変な1日だったよ。あー飲みたい
ネイティブは “something to drink” と “drink” を無意識のうちに使い分けていて、これらの “drink” の使い方は、ほぼ間違いなく「お酒」を連想させます。
なので、疲れてたりイライラして “I need a drink” と言っている人に「オレンジジュースいる?」と聞くのは愚問ですよ(笑)
また、動詞の “drink” にも「お酒を飲む」という意味があります。
- Would you like a beer? –No, thank you. I don’t drink.
「ビール飲みますか?」「いいえ、私はお酒飲まないんですよ」
みたいな感じですね。こちらも覚えておきたい使い方です。
“something to drink” と “anything to drink”
疑問文では “something to drink” と “anything to drink” の両方を耳にすることがあります。
その違いはと言うと、”Would you like something to drink?” は何か飲み物があってオファーする時の「何か飲みますか?」というイメージです。
それに対して “Do you have anything to drink?” というのは、そもそも飲み物があるのかどうかも分からなくて「何か飲み物はある?」と聞いているニュアンスです。
“some” と “any” の使い分けは、以下のコラムで詳しく解説しているので、ぜひこちらもご覧くださいね↓
■”some” という単語は「ぼんやりと存在しているイメージ」で捉えると分かりやすいです↓
■今回のコラムで何度か登場した “Would you like 〜?” の使い方も、こちらで紹介しています↓