皆さんの中に、海外で生活したりホームステイをしたことがある方はいらっしゃいますか?
私は大学生の時に初めてオーストラリアでホームステイを経験したのですが、日々の生活の何でもないことが英語で言えなくて、とてももどかしい思いをしました。
その中の一つが「洗濯する、洗濯物」などの「洗濯」にまつわる表現です。
「洗濯する」「洗濯物を干す、取り込む」「洗濯物がたまっている」「物干し」「洗濯洗剤」「柔軟剤」。これらを英語で言えますか?
「洗濯する」「洗濯物」は英語で何て言う?
「洗濯する」は “wash clothes” でももちろん通じますが、私がニュージーランドで耳にしていた「洗濯する」の定番表現は、
do the washing
です。直訳すると「洗うことをする」という、なんとも大雑把な感じですが、これで「洗濯する」が表せます(“do the washing-up” は「皿洗いをする」なので注意!)。
また、“washing” には「洗うこと」だけではなくて、さらにこんな意味もあるんです↓
clothes, sheets, etc. that are waiting to be washed, being washed or have just been washed
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
これから洗われる、いま洗われている、もしくは洗われたばかりの服やシーツなど。これはまさしく「洗濯物」ですよね。
この “washing” を使って「洗濯物がたくさんある」は、
なんかをわりとよく耳にします。“washings” にはならないので注意してくださいね。

また、“wash” もなかなか使える単語で、
- Where’s my blue shirt? −It’s in the wash.
「僕の青いシャツどこ?」「洗濯物の中だよ」 - This towel needs a wash.
このタオル洗濯しないと
のように使います。“〜 need a wash” は「物」が主語に来るので、日本語からはちょっと発想しにくいですが、とてもよく使われますよ。
イギリス英語とアメリカ英語の違い「洗濯」「コインランドリー」
“washing” という単語がよく使われると紹介しましたが、これはイギリス英語の影響が強いニュージーランドだからで、これがアメリカ英語になると話は変わってきます。
アメリカでは “washing” が使われることはほとんど無く、その代わりに、
laundry
が一般的なようです。日本でもカタカナで「ランドリー」と書いたりするので、こちらのほうが馴染みがあるかもしれませんね。
ただし、カタカナ読みの「ランドリー」では通じにくいです。アメリカ英語の発音は /ˈlɑːn.dri/、イギリス英語で /ˈlɔːn.dri/ です。1つ目の母音は伸ばして、最後の dri はdの後ろに変な母音を入れないのがポイントです。
“laundry” も使い方は “washing” と同じで「洗濯する」は、
do the laundry
になります。さらに “I have piles of laundry.” のように「洗濯物」という意味でも使えます。ただ、こちらも “laundries” にはならないので注意してくださいね。

また、イギリス英語とアメリカ英語の違いは「コインランドリー」にも表れるんです。
イギリス英語→ launderette/laundrette(発音は /ˌlɔːnˈdret/)
アメリカ英語→ laundromat(ˈlɒːndrəmæt)
となります。いつもイギリス英語寄りなニュージーランドですが、「コインランドリー」に関しては上のどれも使われていました。
「洗濯物を干す」「取り込む」は英語で何て言う?
次は「洗濯物を干す」「洗濯物を取り込む」を英語で言ってみましょう。サラッと言えたらいいのですが、意外と出てこない表現かもしれません。まずは、
洗濯物を干す→ hang/put the washing out
これは「外に吊るす」といったイメージですね。なので、乾燥機で乾かす場合には使えません。その場合は “use the/a dryer” でいいと思います。そして、
洗濯物を取り込む→ take/get the washing in
このイメージは「中に入れる」ですね。さらに、
洗濯物を畳む→ fold the washing
となります。「折る」という意味の “fold” が使えます。そして、その後タンスや引き出しに「片付ける、しまう」は、
洗濯物を片付ける→ put away the washing、put away the clean clothes
のように “put away” というフレーズをよく使いますよ。
「物干し」「洗濯ばさみ」は英語で何て言う?
もう少しだけ洗濯に関する英語表現を見てみましょう。
「物干し竿」はさすがにニュージーランドには無いですが、その代わりにロープのような紐に洗濯物を干します。

実は私もこの「洗濯物干し」の名前がわからなくて、家を借りる前に下見した時に大家さんに “Where do you hang the washing?” のように聞いたら、
- Washing lines are there.
物干しはあっちよ
と指をさしながら教えてくれました。別名で “clothesline” とも呼ばれますが、どちらにしても “line” という単語が入っていますよね。
なので「物干しに干して乾かす」ことを「乾燥機で乾かす」に対して “line dry” とも言います(上の写真は “line dry” しているところ)。
外に干す時には “washing line” に直接吊るして “peg(洗濯ばさみ)” で留めるので、ハンガーはほとんど使いません。
室内干しする時には、下の写真のような折りたたみの物干し台 “clothes airer” を使うことが多いです↓

「洗濯洗剤」「柔軟剤」は英語で何て言う?
「洗剤」は “detergent” と覚えている方も多いと思います。
なので「洗濯洗剤」は “laundry detergent” でもOKですが、ニュージーランドでは違う呼び方を耳にすることも多いんです。それは、
- laundry/washing liquid:液体洗濯洗剤
- laundry/washing powder:粉末洗濯洗剤
- laundry capsules:ジェルボール
- washing detergent
です。ちなみに「柔軟剤」は “fabric softener” です。「ソフター」ではありませんよ。“soften(柔らかくする)” に “-er” がくっついた形ですね。発音は /ˈsɒf.ən.ər/ で、tの音はどこにも出てこないことに注意です!
日々の生活英語を身につけるコツ
私が実際にそうだったのですが、英語で生活する環境になって初めて「あ、こんな簡単な日常の動作も英語で言えないな…」という気付きがたくさんありました。
今回紹介した「洗濯する」「洗濯物」などもそうでしたが、テキストの勉強だけでは出会えない生活の英語を身につけるコツはたった一つだと思います。
それは【常に意識すること】。
例えば、洗濯物を干しながら「洗濯物を干す」を英語で言ってみる、ということです。言えなかったら調べて言えるようにする。これだけです。
ちょっとした心がけが、大きな違いになると思います!
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