日本の「(食品用)ラップ」ってすごいですよね。
品質もいいし、ラップ同士はくっつきにくいのにお皿にはピッタリくっつくし、小皿や大きめのお皿に合わせてサイズ違いもあるし…と、いつも感心してしまう日本のラップ。
ニュージーランドのラップはと言うと、日本のラップよりも薄く、くっつきがちで、電子レンジに少し長くかけると穴が開きます…。
そんな、食品を保存したりレンジで温めるときに使ったりする「ラップ」。
英語で何て言うのか、分かりますか?
「ラップ」は英語で何て言う?
日本の「サランラップ」や「クレラップ」のような「(食品用)ラップ」は、ニュージーランドでは、
- cling wrap
- cling film
と呼んでいる人が多いです。これらはイギリス英語圏でよく使われる表現のようですが、”cling” って何?と思った方もいらっしゃると思います。
“cling” とは「しっかりくっつく」「ぴったりくっつく」「まとわりつく」という意味の単語です。物が何かにぴったりくっつく以外にも、子どもがお母さんやお父さんにピタッとまとわりつくのを表すときにもよく使われる単語で、 “She’s clinging to Mum’s leg.” なんていうふうに言ったりします。
なので、”cling wrap” とは「ピッタリくっつくラップ」というニュアンスですね。
“wrap” は発音(/ræp/)にも気をつけてくださいね。
“wrap” と “rap music” の “rap” は同じ発音ですが、”lap” になると「ひざ(座ったときの膝上から足の付け根にかけての部分)」と、全く違う意味になってしまいます。
“cling” と “wrap” の「l」と「 r」の区別もしっかりと。
他にもある「ラップ」の英語表現
“cling wrap” や “cling film” はイギリス英語圏でよく使われる表現ですが、イギリス英語・アメリカ英語に関わらず使える表現もあります。
日本語で「食品ラップ」と言うように、英語でも、
- food wrap
- plastic wrap
なんかもよく使われています。
日本語で「プラスチック」というと、固いものを思い浮かべることが多いと思いますが、英語の “plastic” はちょっと違うんです。
ペットボトルのように固いものも “plastic bottle” と呼びますが、日本語では「ビニール」と呼ばれるような柔らかいものにも “plastic” は使われます。例えば、スーパーやコンビニでもらう「ビニール袋、レジ袋」は “plastic bag” です↓
「サランラップ」は英語でも通じる?
そもそも「サランラップ」は商品名なので英語では通じない、と思いますよね。
それが実はアメリカではどうやら通じるようなんです。
アメリカには “SARAN” という名前のラップが存在するそうです↓
サランラップ®のウェブサイトによると、もともとサランラップはアメリカで生まれたそうで、開発に関わったラドウィックさんとアイアンズさんという2人のそれぞれの奥さんの名前 “Sarah” と “Ann” にちなんで「サラン(Saran)ラップ」という名前になったようです。
ちなみに、ニュージーランドで “SARAN wrap” を見かけたことはないので、おそらく通じないと思います。その代わりに、
GLAD Wrap
と言えば通じます。”GLAD” とは世界的なブランドの名前で、ニュージーランドではこのブランドしか見かけないほどなので、ラップのことを “GLAD Wrap” と呼んでいる人もいます。おそらく隣のオーストラリアでも “Glad Wrap” で通じるはずです。
↓日本では見かけない、つまみをスライドさせてカットするタイプのラップ。ラップ同士がくっつかなくて便利です。
地球に優しい、再利用できるラップ
近年では環境への配慮から、ニュージーランドでは蜜蝋(beeswax)で作られた再利用可能なラップ(reusable food wrap)を使う人も増えています。
ちょっと高いですが、使い捨てではなく洗って何度でも使えるので地球にも優しいし、手作りもできるので興味のある方はご覧ください↓
- Amazonで見てみる
- 作り方はこちら(英語)
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