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「’夜’ は英語で何て言う?」と言われたら、どう答えますか?
たいていの人は “night” と答えると思います。
でも、実は「夜」を表す英単語は “night” 以外にもあるんです。
「明日の夜のディナーを予約したいのですが」
もしあなたが日本でレストランの予約をするとしたら、電話で何と言いますか?
「明日の夜の予約をしたいのですが」みたいに言いますよね。
では、これを英語で言うとしたら、どう言うでしょうか?
- I’d like to reserve/book a table for tomorrow night.
- I’d like to make a reservation/booking for tomorrow night.
だいたいこんな感じになりますよね。(ちなみに、ニュージーランドでは “reserve/reservation” よりも “book/booking” をよく耳にします)
もちろんこれでも間違いではありません。でも、私が以前の職場で耳にした表現はちょっと違うものが多かったんです。
私が以前働いていた職場の温泉宿にはレストランがありました。
ディナーの予約をメールや電話で受けていたのですが、お客さんが使っていた表現はこんなものが多かったんです。
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- I’d like to reserve/book a table for tomorrow evening.
- I’d like to make a reservation/booking for tomorrow evening.
“tomorrow night” の代わりに “tomorrow evening” になっていますよね。では、”night” と “evening” は何が違うのでしょうか?
“evening” ってどんな意味?
“evening” と “night” の違いを区別して使うのってなかなか難しいと思います。
それはなぜかと言うと、日本語では “evening” も “night” も「夜」と訳すことが出来てしまうからです。
そんな時こそ、いつもの英英辞書の出番です。まずは “evening” の定義をオックスフォード新英英辞典で見てみると、
the period of time at the end of the day, usually from 6pm to bedtime
となっています。この “day” は「一日」ではなくて、日が昇ってから日が落ちるまでの「明るい時間」表すので、この “evening” の定義は「明るい時間の終わりから寝るまでの時間」ということになります。
日本語の「夜」は多くの場合、暗くなってから翌朝明るくなるまでのことを言いますよね。英語でこれにあたるのは “night” で、
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the period from sunset to sunrise in each twenty-four hours
という意味があります。
つまり、”night” のうちの暗くなってから寝る前までの時間帯をわざわざ区別して “evening” と呼ぶんです。
「こんばんは」が “Good night” ではなくて、”Good evening” なのもこれで納得ですよね。
日が長い季節には日が落ちていないのに “evening” ということもありますよ。
結局 “evening” はどう使う?
“evening” は “night” の一部なので、どちらを使っても間違いとは言えない場合も多いと思います。とは言え、人がまだ活動している時間帯には “evening” がよく使われているように個人的には感じます。
上に登場した “I’d like to book a table for tomorrow evening” もその例ですし、先日も夜8時ぐらいに急に人と会うことになったのですが、その人から夜7時ぐらいに電話がかかってきた時は、
- Are you available this evening?
と聞かれました。
また、レストランでディナーを食べ終わって店を出るときに店員さんから、
- Enjoy the rest of your evening.
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と声をかけられることもあります。残りの “evening” を楽しんでくださいね、ということですね。
evening=晩?
こう考えると、”evening” は「晩」がしっくりくるような気もしてきました。
“Good evening” は「こんばんは」、”this evening” は「今晩」といった感じですね。
でも「一晩中」は “all evening” ではなく “all night” だったり、「一晩だけ泊めてくれない?」みたいな「晩」はやっぱり “night” です。
日本語訳にこだわるのではなく、まだまだ早いうちの「夜」は “evening” で表すことも多く、もっと夜の遅い時間や睡眠に関することを連想させるのは “night” というイメージで捉えておくのがいいかもしれません。
これまで、”evening” をあまり意識して使っていなかったという方に、少しだけ意識して使ってもらえるようになるといいな、と思います。
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