“available” という単語、学校の授業で習ったような気もしますが、当時はそんなに大事な単語だとは思ってもみませんでした。
でも、私がニュージーランドで生活をするようになってからは、使わない日はないというほど、とってもよく使います。
逆に言えば、使えないとちょっと不便だったり、表現しにくいことがたくさん出てきます。
今回は、そんな大事な単語 “available” についてのお話です。
“available” の意味とは?
この “available”、使いこなせる人にとってはどうってことのない単語なのですが、最初はとっても分かりづらい単語だと思います。
その大きな理由は、いまいちピンとこない意味です。
英和辞書を引くと、たいていが「利用できる、入手できる」という意味が書かれていると思います。でも、この日本語訳で理解できますか?私は全くイメージができません…。
“available” という単語は、日本語訳から理解するよりも、英語で理解した方が断然分かりやすいように思います。
それでは、実際にどんなふうに使われるのか、最低限知っておきたい “available” の意味と使い方を見てみましょう!
物に使う “available” の意味
英英辞書に載っている定義がシンプルで分かりやすいです。
(of things) that you can get, buy or find
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
そして、この意味で使われるのは、例えばこんな場合です。
- Do you have a room available for tonight?
今晩、部屋に空きはありますか?
ホテルや宿泊施設で空室があるかどうかを尋ねる定番の表現ですね。
ポイントは「空いている部屋」を “available room” とは言わないことです。名詞を修飾する場合には、“room available” のように、“available” が名詞のすぐ後ろに来ます。
普通の形容詞なら「形容詞+名詞」という並びになるのですが、“available” は違います。「名詞+available」なんですね。これが大きな特徴です。
では、以下の2つの文の大きな違いは何でしょうか?
- Laundry service is available.
- Further information is available on our website.
「(無料で)入手できる」という意味だけではなく、場合によって「(有料で)利用が可能です」という意味でも使われるのが “available” です。ハッキリと明記する場合には、
- Food and drinks will be available to purchase.
飲食の販売があります
のように “available to purchase” と表現することができますよ。意外と勘違いしやすいので、注意してくださいね。
人に使う “available” の意味
人を主語にした “available” は、ビジネスでもとってもよく使われます。
例えば、こんな2つの文があります。
- Will you be available on Friday?
- He is not available at the moment.
これらの場合はもちろん「有料で利用できます(買えます)」「タダで得られます」という意味ではありません。これも英英辞書には簡潔に、こう定義されています。
(of a person) free to see or talk to people
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
そうすると、上の二つの文はそれぞれこんな意味になります。
- Will you be available on Friday?
金曜日はお時間ありますか?(ご都合いかがですか?) - He is not available at the moment.
彼はただいま電話に出ることができません、お会いすることができません
1の文章はアポを取るときの基本の表現、2の文章はビジネスの電話応対や接客でも必ず登場する、どちらもとてもよく使われる定番フレーズです。
■カジュアルな会話では “free” が使われることもあります。詳しくはこちらでどうぞ↓
■職場で「◯◯さんはいません」と電話で応対する場合に役立つ表現は、こちらでも紹介しています↓
■「その日は予定があるんです」「明日の予定は?」など、予定を表す時によく使われるフレーズはこちら↓
予約を取るときに役立つ “available”
アポを取る際によく使われる “available” ですが、歯医者などの予約にも役立ちます。
例えば、電話に出た受付の人に、
- I’d like to see Dr.Brown today.
今日ブラウン先生に見てもらいたいのですが
と伝えるとしましょう。でも、突然の予約ってなかなか取れないことも多いですよね。そんな時にも “available” を使って、
- Dr Brown is not available today.
ブラウン先生は今日は空いていません
のように言われます。そうすると「明日なら空いてますか?」と聞きたくなりますよね。そんな場合には、
- Do you have anything available tomorrow?
明日は空きがありますか?
と尋ねればOKなんです。もし、しばらく先まで空きがない場合には、
- We have nothing available until Monday.
月曜日まで空きがありません
のように、ここでも “nothing available” と表現されるんです。
これだけ見ても、アポを取ったり予約をしたりする際に “available” がどれだけ役に立つかがよく分かりますよね。
“available” は日本語訳で考えないで
冒頭でも少し触れたように “available” は日常生活の中で、かなり使用頻度の高い単語です。
日本語にすると「利用できる、使用可能な、入手可能な、都合がつく、空いている」など、いろんな訳があって複雑ですが、英語での定義はもっとシンプルです。
今回紹介した英語での定義のイメージをしっかり掴めると、これほど使いやすい単語はありません。
基本の使い方をマスターして、どんどん会話で使ってみましょう!
また、“not available” を表す “N/A” については、こちらをご覧ください↓
日本語にしにくい英語って結構ある
今回の “available” のように、日本語に訳しにくい英語って、実は結構あるんです。
そんな表現を扱ったコラムは以下のリンクから見れますので、ぜひ合わせて読んでみてください!